衝撃の10連敗ひとまず回避も…必ずチームは負ける “悲運”の24億円右腕に米同情
開幕から先発12試合でチーム全敗はMLB史上7度目の記録
■ロッキーズ 7-2 ロイヤルズ(日本時間3日・カンザスシティ)
開幕9連敗の長いトンネルを抜け、ついに初白星! と思いきや……。ロイヤルズのジョーダン・ライルズ投手は2日(日本時間3日)、本拠地でのロッキーズ戦に先発。5回を1失点に抑えて後続に託したものの、リリーフ陣がこらえ切れず、チームは2-7で敗れた。昨季オリオールズで12勝し、今季2年総額1700万ドル(約23億9000万円)の契約でロイヤルズ入りした32歳右腕だが、2023年はいまだに0勝と苦悩が続いている。
ライルズは初回に先制点を許したものの、被安打2、8奪三振、球数もわずか74球とロイヤルズ加入後としては最高のピッチング内容。まだイニングを重ねられる状況だったが、MLB公式サイトによると、チームは敗れた直近3試合で6回の失点が「13」。ライルズ自身も前回登板のナショナルズ戦で6イニング目に打ち込まれており、2-1とリードした5回で戦略的降板となった。ところが、救援陣は“6回の壁”こそ乗り越えたものの、8回に大量6失点と崩壊。ベンチの慎重な策も実らず、ライルズの初白星も滑り落ちてしまった。
ロイヤルズは今季、ライルズが先発した全12試合で敗れているが、米スポーツ専門局「ESPN」のデータ部門「ESPN Stats & Info」によると、開幕から1人の投手が先発した12試合でチームが全敗したのは、MLB史上わずか7度目という不名誉な記録だという。
MLB公式は「キャリア最長の連敗を止めるのに十分な内容だった――しかしそれでも勝利には届かなかった」と強調。ロイヤルズの地元紙「カンザスシティ・スター」も「2023シーズンの中では自身最高の先発登板だった。しかしロイヤルズは終盤に試合を落とした」と同情した。
ライルズ本人もやるせないだろうが、とはいえ、負の流れを変える投球を見せたことは光明だ。次回登板での“24億円右腕”復活の白星に期待したい。
(Full-Count編集部)