「ここから全盛期が来る」 不本意ながら重ねた経験…淺間大基を強くした“傷跡”

実戦復帰を果たした日本ハム・淺間大基【写真:羽鳥慶太】
実戦復帰を果たした日本ハム・淺間大基【写真:羽鳥慶太】

近藤健介から日本ハムの「背番号8」を引き継いだ淺間大基が復帰

 グラウンドに日本ハムの「背番号8」が戻ってきた。昨季までは、ソフトバンクに移籍した近藤健介外野手が背負っていた番号だ。譲り受けた横浜高の後輩は「色々な意味が込められている」とメッセージを受け取ってのシーズンだったが、キャンプ終盤の大怪我に足をすくわれてしまった。プロ9年目を迎えた淺間大基外野手は、どんな心境でこの日を迎えたのか。

 5月31日に千葉・鎌ケ谷で行われた西武戦で、淺間はキャンプ以来3か月ぶりとなる実戦出場を果たした。「7番・DH」で先発し、1打席目は二ゴロ、2打席目は左飛に倒れた。共に捉えた当たりだったが、安打にはならなかった。「目標としてはヒットも打ちたかった。試合に出ている以上は結果にこだわりたいですから」。悔しそうな表情は、勝負師のそれだ。

 2021年、128試合に出場し初の規定打席にも到達した。新庄剛志監督が就任した昨季は、俊足巧打という特徴をより生かせるはずだった。それがキャンプ前のコロナ感染で出遅れ、シーズンでは未経験の一塁守備にもついた。9月には右足首と右肘、1か月で2度の手術を受けた。75試合で打率.232と不本意な1年だった。

 そして今季も、苦闘は続いた。2月26日の阪神とのオープン戦で、守備中に左くるぶしを骨折。初回に試合から退いた。手術を受け、地道なリハビリが続いた。5月を迎えようとするころ、試合を想定した練習メニューに入ったものの、そこからがさらに長かった。「天気によっても、日によっても痛みの度合いが違ったり……。雨の日はすごく痛いとかあったので」。一進一退。リハビリは永遠に続くかとさえ思われた。

リハビリ期間中に決めたルール「いい日ばかりじゃないので」

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