大谷翔平の“トレード回避”に「重要な時期」 PO進出へ…番記者語るエ軍の「大きな問題」

大谷にとって重要なのは「チームがずっと成功する姿を想像できるか」

 ブラム記者は「まだ貯金があるから、チームが悪い状態とは言わないが、今彼らがプレーオフ圏内にいないのは、主に守備と投手陣が原因だと思う」と問題点を挙げる。失策数36はリーグワースト2位タイ。先発でも大谷以外は規定投球回に到達していない。「守備が素晴らしくないことが先発投手陣の早期降板につながっている。そうなるとブルペンにやや負担がかかることになる」と悪循環を指摘した。さらに、得点圏打率の低さも問題視。チーム打率は.257でメジャー10位につけるが、得点圏になると.246で20位まで下がる。ブラム記者も「大きな問題だ」と厳しい見方をする。

 トレード期限の8月1日(同2日)まで2か月を切った。FAになる前に”対価”を得られるトレードによる放出があるのではないかという憶測は絶えないが、ブラム記者は可能性は低いとみている。「完全にプレーオフ争いから脱落しない限り。(トレードが起きるには)それしかないと思う」。一方で、今後低迷した場合は「チームは何が得策かを再考する必要があるかもしれず、彼のトレードにつながるかもしれない」とゼロではないことも示唆した。

「今季終了後にFAになるし、彼にとって重要なことは、エンゼルスが今季だけでなく今後もずっと成功を収めると、その姿が想像できるかどうかだ。エンゼルスにとっては、この組織が正しい方向に向かっていることを証明する重要な時期だと思う。ある意味、それができていると思うが、常勝チームになることを証明できているかといえば、多くの意味でまだ十分ではない」

 トレード、そして今オフのFA――。去就に注目が集まる大谷がエンゼルスに残るためには、いずれにせよチームが勝つことが必要不可欠だ。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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