松井監督が絶賛の西武21歳「スケール大きい」 トリプルスリー目指す“潜在能力”
途中出場の西武・長谷川は同点の9回1死でサヨナラ本塁打
■西武 1ー0 中日(7日・ベルーナドーム)
育成出身の21歳、西武・長谷川信哉内野手が7日の中日戦(ベルーナドーム)で9回にサヨナラ2号ソロを放った。今年5月16日の日本ハム戦でマークしたプロ初本塁打も、1点ビハインドの9回2死走者なしで打った起死回生の同点ソロだった。少ない出場機会で、劇的な働きをやってのける男。就任後初のサヨナラ勝ちを贈られた松井稼頭央監督は「持っているんですね」と称えた。
1-1で迎えた9回1死。途中出場の長谷川がカウント1-1から、中日2番手・祖父江大輔投手のストレートを一振りすると、打球は左翼フェンスを超えていった。ホームベース付近でチームメートから祝福の水を浴びせられ、ずぶぬれになった長谷川は「シンプルに気持ちいい」と笑った。
この日は0-0で迎えた7回、先頭で左前打を放った川越誠司外野手の代走として登場。源田壮亮内野手の右前打で、二塁から50メートル5秒8の俊足を飛ばして三塁を蹴り、微妙なタイミングだったが、頭から滑り込み先制のホームを奪った。こちらも松井監督が「ハセ(長谷川)のスタートが非常によかった」と称賛した貴重な走塁だった。そして1点リードの9回、守護神の増田達至投手が同点に追いつかれたことによって、その裏に長谷川にもっと大きな仕事が巡ってきたのだった。
本当に、ここぞの場面に強い。プロ2年目の昨年7月に支配下登録を勝ち取ると、同9日の楽天戦で5回にプロ初安打を放ち、同点の8回には右前へ決勝適時打。早速ヒーローになった。開幕2軍スタートとなった今季も、5月3日のイースタン・リーグ日本ハム戦でサヨナラ2ラン。翌10日に今季1軍初昇格を果たし、同16日には前述の劇的なプロ初本塁打を放ったのだ。