グラブもバットも不要の“ストリート野球” ゴムボール一つで楽しめる「Baseball5」
全日本野球協会の山中会長「日本の大きな力にしたい」
男女混合で実施する手打ち野球「Baseball5(ベースボール・ファイブ)」は、ゴムボール1つでできるアーバンスポーツ。手軽さが受け、世界70か国以上でプレーされている。日本でも普及に本腰を入れ始めており、野球やソフトボールへの「入り口」としても期待されている。
「Baseball5」は1チーム5人で実施し、男女が最低2人ずつ出場しなければならない。試合は5イニング制で、3アウトで攻守交代という基本ルールは野球やソフトボールと変わらない。
コートは18メートルの正方形。バッターボックスはホームベース後方にあり、こちらも3メートルの正方形だ。21メートル四方のスペースがあれば、屋内外どちらでも開催は可能。ホームランが存在しないのも特徴の一つと言える。
全日本野球協会の長久保由治事務局長は「とにかくスピード感が魅力」とし、「ボール1つでできて、野球やソフトボールにルールが似ていることも特徴」と語る。さらに「野球やソフトの入り口として(Baseball5に)入って来る人も増やしたい」とも述べた。
競技人口が減少している野球。用具などに費用がかかり、子どもが始めるには敷居が高い側面もある。Baseball5はゴムボール1つだけで、グラブもバットもユニホームも必要ない。まずは気軽にBaseball5に触れて、野球への興味を高めてほしいという思いもある。
そのためにも必要になるのは環境整備。手始めになるのが来年2月4日に開催する日本選手権(仮称)で、現在は予選に参加するチームを募っている。1チーム5人以上が原則だが、5人そろわない場合でも、選手を“マッチング”させるなどの救済措置も検討中だという。
同協会の山中正竹会長も「まだ普及の段階ですが、大きな日本の力にしたい。生涯スポーツにもなる。老若男女問わずBaseball5を楽しんでもらいたい」。日本選手権がどんな効果をもたらすか、注目される。
(片倉尚文 / Naofumi Katakura)
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