快投から僅か1週間後の急降下 先発転向の西武剛腕がハマった“特殊球”の罠

「変化球も全て速いので、タイミングが合わせやすいのかもしれない」

 松井稼頭央監督は「狙われたとしても、テツ(宮川)のカーブは“特殊球”ですから、簡単には打たれない。ただ、今日は真っすぐもカーブも、全体的に高かったのかなと思います」と分析する。「テツは先発に転向して、まだ経験が少ない。どの投手にとっても立ち上がりは難しいので、粘りながら抑えた前回を含め、本人にとっていい課題ができたのかなと思います」と前向きに受け止めた。

 宮川は昨季、中継ぎで45試合に登板し1勝0敗1セーブ、防御率2.59の好成績。今年はオープン戦3試合で防御率6.23と振るわず、開幕後に2軍で6試合の先発を経験し、スターターとして1軍に昇格してきた。先発投手としての調整法はまだ手探りで「1週間でどう疲れを取るかが課題。今日も、(出力を)上げようと思っても全然上がらず、真っすぐも弱かったですから」と振り返った。

「結局、僕は変化球も全て速いので、打者にとってはタイミングを合わせやすく、真っすぐを待っていたとしても、反応でパーンと弾かれてしまうのかもしれない」とも。緩急をつけるため、球種を見直す必要性にも言及した。2軍で再調整となるが、先発投手としてのスペックを整えて戻ってくるはずだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY