岡本和真の一発に見えた“詰めの甘さ” 専門家が指摘…鷹投手陣の「不用意な1球」
両軍計25安打の乱打戦…ソフトバンクは投手陣が手痛い3被弾
■巨人 10ー6 ソフトバンク(10日・PayPayドーム)
ソフトバンクは10日、本拠地・PayPayドームで行われた巨人戦に6-10で敗れた。先発の石川が逆転した直後に一挙5失点するなど4回途中7安打6失点で降板。両軍合わせて5発25安打の乱打戦となったが、野球評論家の新井宏昌氏は「勝負所で不用意な1球が目立った」と、試合を振り返った。
打線は1点を追う3回に中村晃、柳田の適時打などで一挙3点を奪い逆転に成功。だが、直後の4回に先発の石川が大城に逆転3ランを献上するなど一挙5失点。さらに、2点を追う7回には4番手の甲斐野が岡本和に痛恨の2ランを浴びリードを広げられた。
この試合は坂本に先頭打者アーチ、大城卓に逆転3ラン、岡本和には試合を決定付ける2ランと本塁打が試合の明暗を分けた。その中でも新井氏は岡本和に浴びた2ランについて「簡単に追い込みながら、最悪な結果になってしまった」と指摘する。
7回に登板した甲斐野は2死一塁から岡本和に対し、カウント0-2から投じた3球目のフォークを完璧に弾き返された。わずか2球で追い込み、投手有利のカウントを作りながら痛恨の一発を浴びたシーンを「あの状況は地面に叩きつけるぐらいボール球でも良い場面。相手は球界を代表する4番。1点もやれない状況で本塁打は一番避けなければいけない。ストライクのフォークは危険な球」と指摘した。
巨人は6失点を喫したが「ブルペンデー」を7人の継投で何とか凌いだ。打線は坂本、梶谷、丸のベテラン勢がマルチ安打をマークするなど状態を上げているだけに「Aクラス、上位を狙うには不安定な投手陣を整えることが必要」と強調する。
11日の3戦目には出遅れていたエース・菅野が今季初登板。チームは戸郷が7勝(1敗)と先発陣では孤軍奮闘しているだけに「左打者が並ぶホークス打線を相手にどのような投球を見せるか。結果次第では今後の巨人を左右する可能性もある」。実績十分の背番号「18」が救世主になるのか、注目が集まる。