終わらない「あと1球」への執着 前田健太は「一流になる」…高卒1年目で確信のワケ

食が細かった前田「昼からお茶漬けしていた」

 前田は2年目の2008年から背番号18をつけ、1軍の主力として活躍した。「1年目に見た時から守備もうまかったし、この子は凄い選手になると思ったけど、思った以上になったよね」。最多勝2回、最優秀防御率3回、沢村賞にも2回輝くなど、日本で十二分な実績を残して、メジャーリーグに旅立った右腕を川端氏もただただ称賛するばかりだ。

 そんな川端氏がひとつだけ心配しているのは食事量のことだという。「前田はね、食が細かったんですよ。昔は昼からお茶漬けしていましたから。『しっかり食べないかんよ』って言ったものです。黒田なんかは体がでかくなったけど、前田はいまだに本当にがっちりの体ではないよね。やっぱり、そこは食の細さなのかなぁって思って……奥さんが必死で栄養のあるものを食べさせているそうですけどね。頑張ってほしいね」。

 2021年にトミー・ジョン手術を受けるなど、怪我とも闘っている前田だが、今後はさらなる活躍が期待されるところ。メジャー移籍の際に編成部長として、送り出した立場でもあった川端氏も、海の向こうでの力投を楽しみにしている。

(山口真司 / Shinji Yamaguchi)

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