痛打浴びベンチで涙…直後届いた「ナイスピッチ!」 投げ方忘れた侍右腕を救った“親友”
宇田川の苦しい春、打ち込まれ涙…携帯に届いた「ナイスピッチ!」
涙の直後に届いた親友からの「ナイスピッチ!」に、思わず笑みがこぼれた。オリックスの宇田川優希投手は2軍調整中だった4日、大阪・高槻萩谷で行われた2軍阪神戦で泣いてしまった。2点ビハインドの9回に3番手で登板したが、2安打2四球を許して3失点。2死を奪うもイニングを完了することができず、同学年で育成の中川颯投手にマウンドを託した。
降板後はベンチに座り込み、動けなかった。両手で顔を覆い、涙を流した。3アウト目を奪い、ベンチに戻った中川颯から肩をポンポンとされた後は、隣に寄り添ってくれた岸田護2軍投手コーチから何度も背中をさすられた。
試合後も、どうしようもない悔しさから呆然と過ごすしかなかった。その瞬間、1通のLINEが届いた。「ナイスピッチ!」。しのぎを削る同学年の“親友”山崎颯一郎投手からだった。「大丈夫?」などと心配する様子のない衝撃の1行が、宇田川の心を晴らせた。
「あんな言葉を平気で送ってこれるのは、山崎颯一郎だけ。“らしい”1行でした。あいつから慰められた時は、もう終わりだな……と思えた。改めて頑張ろうと思った瞬間でした」