コーチも仰天「凄いな、この子」 DeNA高卒ドラ1・松尾汐恩が持つ驚異の再現性
鶴岡バッテリーコーチ「徹底的に捕ることに取り組んでいます」
DeNAのドラフト1位・松尾汐恩捕手は、イースタン・リーグで45試合に出場して打率277、4本塁打、24打点(15日現在)と持ち味の打撃で非凡な才能を見せている。一方で、守備に関しては基礎練習を積み重ねる日々で、期待された1軍出場はまだない。球団では1988年の谷繁元信以来、34年ぶりの高卒捕手のドラフト1位指名として大きな話題を呼び、2月の春季キャンプでは1軍に抜擢された“金の卵”の現在地とは――。
鶴岡一成ファームバッテリーコーチは「まずは、徹底的に捕ることに取り組んでいます」と話す。スローイングの動作解析を行い、長所と短所を洗い出したことで「修正しないといけない体の仕組みを本人に理解してもらって、そこにアプローチをかけている段階です」と説明する。
そこで出た強みとは、捕ってから右足をつくスピードの速さ。よって素早く投げることはできるが「そこに、イレギュラーとして腹圧が弱いとか手が遅いというのが出ている。だからタイミングが合えばいいスローができるけど、合わなければボールがグシャグシャになったりしてしまう」ということが弱みとなっている。課題解消のため、キャッチボール前に様々なドリルをしたり、体に刺激を入れてからキャッチボールするなど、多くの練習を取り入れている。
高校通算38本塁打、甲子園計5発など、大阪桐蔭高時代から“打てる捕手”として注目を集めた松尾。しかし、高校入学時は遊撃手で、1年秋に強肩を買われて捕手に転向した。2年夏には名門の正捕手となり、3年時には高校日本代表でも扇の要を務めたとはいえ、まだ捕手歴は3年にも満たない。だからこそ「正直、まだ全然なんですよ」というのが鶴岡コーチの本音だ。