背番号「1」からベンチ外へ…挫折経て手にした“責任感” 選抜準Vエースの苦悩と成長

春は「背番号1を着けていただけ。夏はこだわっていきたい」

 強豪・報徳学園は1年生部員が加わり、100人を超える大所帯。盛田が入部した2021年はコロナ禍もあり、声出し応援が禁止されていた。1年夏からベンチ入りしてきた右腕は、選抜でも話題になった「アゲアゲホイホイ」を今春初めて全力で踊り、声を張り上げた。

 マウンドに上がらなかった約2か月間。応援される側、する側と両方の思いを経験できたことは大きかった。「調子が良い、悪いで『自分の投球ができません』。それはエースじゃないし、投手としても失格。夏は最高の形で入りたいですが、最悪の形も想定し残りの時間を過ごしたい」。いかなる状況でも自分がゲームを支配する。盛田の覚悟は決まった。

「春の甲子園は、情けないですが背番号1を着けているだけでした。夏は背番号1にこだわっていきたい。チームを勝たせる投手になる」

 夏の甲子園に出るためには強豪ひしめく兵庫で7試合を勝ち抜くことが必要だ。豊富な投手陣のチームを引っ張るのは、やはり背番号「1」の盛田智矢しかいない。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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