大谷翔平、“移籍先候補”との一戦で起きた異例の事態 指揮官はチクリ…桁外れの注目度
ドジャース戦初登板で7回1失点12Kも今季3敗目
■ドジャース 2ー0 エンゼルス(日本時間22日・アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手は21日(日本時間22日)、本拠地でドジャースを相手に初めてマウンドに上がった。7回1失点12三振の好投を見せたが、打線の援護に恵まれず、今季3敗目(6勝)。この2日間、アナハイムにはいつもと違う雰囲気が漂っていた。
広い米国で行われているメジャーリーグでは、ビジターの声援がホームと同じ程になる試合は限られている。この2日間、エンゼル・スタジアムは赤と青が半々に埋め尽くしていた。エンゼルスは2試合ともに、先制を狙ったが2度の本塁でのアウトがあった。その時はまるでドジャースの本拠地かのような盛り上がり。20日(同21日)に先発したドジャースのクレイトン・カーショー投手も「かなり観客も盛り上がった。楽しかった」と振り返っていた。
同じロサンゼルスのチームということで、元々注目が集まるエンゼルス-ドジャース戦だが、加えて大谷が投げることでさらに報道陣が集まった。試合前、デーブ・ロバーツ監督の会見では、半分近くが大谷の質問。ロバーツ監督も自ら大谷ファンと公言。「マウンドからの投球と上位打線を打つ彼を楽しみにしている。彼は、リトルリーグの頃を思い出させてくれる存在」と話していた。
エンゼルスのフィル・ネビン監督の会見にも、普段見かけない記者の姿がズラリ。大谷の活躍を問う質問にネビン監督が「たまにしか来ない記者の皆さん、大谷を(毎日)見れるのは素晴らしいことだよ」とチクリとジョークを言う場面もあった。
大谷本人の会見も普段とは違っていた。通常はクラブハウス出た横の通路で行われるが、この日は記者が多数のため、会見場が使用された。また、今オフFAになる大谷にとってドジャースは移籍先として本命視されている。記者からは「ドジャースが移籍先に浮上しているが~」という質問も飛んでいた。
会見場の変更や過熱する去就報道。エンゼル・スタジアムでは様々なイレギュラーなできごとが起きていた。その一つ一つが、大谷がドジャース戦で投げることの注目度を示していた。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)