保護者への“強制”防止へ…学童の「野球離れ」を問題視 連盟が異例の通知回すワケ

全日本軟式野球連盟が47支部に保護者参加について異例の通知を出した
全日本軟式野球連盟が47支部に保護者参加について異例の通知を出した

送迎や練習補助…保護者の負担で選手が野球を辞めるケースも

 大人の事情で野球をあきらめる子どもたちを減らしたい。異例の行動には危機感がにじんでいる。全日本軟式野球連盟が、全国47の支部に学童野球のチームにおける保護者の参加について通知を出した。保護者の過度な負担や同調圧力などを避けるよう求める内容となっている。

「本来は通知を出さないのが理想です。チーム運営に関して、全軟連が踏み込むべきか悩んだ部分もありました。ただ、保護者からの声が大きくなり、野球から子どもが離れる事態を防ぐため行動に移しました」

 全日本軟式野球連盟の小林三郎専務理事は、悩んだ末の決断を明かした。全軟連が47全ての支部に通知を出したのは6月6日。タイトルには「学童チームへの保護者参加についての考え方」と記した。

 通知では父母会運営の基本的な考え方として、「各家庭の事情を考慮し、強制や同調圧力のようなことが起こらないように配慮してください」、「体験会や入団前に保護者のサポートの頻度や役割・業務などについて周知を図ることを推奨します」と記載した。また、チームや指導者の「当たり前」を見直す大切さ、保護者の担う役割が子どもの試合出場機会に影響しない透明性、時代の変化に柔軟に対応する必要性なども説いている。

「今までやってきたは通用しない」全軟連が野球人口減少に危機感

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