通算打率.228から“首位打者”に覚醒 打撃コーチ絶賛…吉田正尚の穴を埋めた“変化”
オリックスの4番に座る頓宮はここまでリーグトップの打率.324をマーク
一気に大ブレークとなるのか? リーグ3連覇、連続日本一を狙うオリックスで現在、4番に座るのが頓宮裕真捕手だ。昨季までプロ4年間での通算打率は.228だが、今季はここまで.321と“首位打者”に君臨。6月の月間MVPも受賞した。生まれ変わった大砲を小谷野栄一打撃コーチは「打率に目が行きがちだが、打席の中での考え方がうまくいっている」と明かす。
安定感ある打撃と持ち前の長打力を発揮しレギュラーの座を奪った。今季のオリックスはメジャー移籍した吉田正尚の穴をいかに埋めるかが課題だった。オフにFAで強打の捕手・森友哉を獲得したが「得点力は下がる」との見立てが大半だった。
だが、本来は捕手登録の頓宮がその穴を埋めつつある。開幕スタメンこそ逃したが4月5日のソフトバンク戦で「4番・DH」で今季初出場を果たすとDH、一塁手として徐々に出場機会を増やし4月は15試合に出場し打率.269、1本塁打。5月からは一気に調子を上げ打率.369、0本塁打6打点、6月は打率.372、7本塁打12打点と驚異的な数字を残した。
メジャーで活躍する吉田正、新加入の森から打撃のアドバイスを受け長打だけでなく率も残すことに成功している。昨季は初の2桁となる10本塁打を記録したが、打率.226と脆さもあった。昨年との違いを小谷野コーチは「根本的に今年はボールの見極めがしっかりできている」と口にする。