吉田正尚、イチロー氏超え“新記録”も「いずれ途切れる」 安打量産も「ベストスイングはHR」

日本人選手新記録となる8試合連続マルチ安打を記録したRソックス・吉田正尚(左)【写真:Getty Images】
日本人選手新記録となる8試合連続マルチ安打を記録したRソックス・吉田正尚(左)【写真:Getty Images】

子ども時代の憧れのイチロー氏の記録を更新も「多分それ(マルチ安打記録)くらいしか超えられない」

■Rソックス 8ー3 カブス(日本時間15日・シカゴ)

 レッドソックスの吉田正尚外野手が14日(日本時間15日)、敵地でのカブス戦に「2番・指名打者」でスタメン出場し、8試合連続となるマルチ安打を記録した。日本人メジャー選手の8戦連続マルチ安打は、イチロー氏の7試合連続マルチ安打を超える新記録。8-3での勝利に貢献し、チームは6連勝で貯金6。吉田は打率を.317とした。

 今季チーム最多の6本塁打が飛び出す中、吉田は色気を見せなかった。4打席目に中安打を放ち、迎えた5打席目。フルカウントからの7球目を左翼に弾き返した。一塁ベース上では淡々とした表情を貫いた。「もちろん(記録が)頭にはありましたけど、記録はいずれ途切れる。そこに執着する記録ではない。積み重ねですので」。“らしさ全開”でキッパリと話す姿は、かつてのヒットマンに重なるものがあった。

 8試合連続マルチ安打は、イチロー氏を超える日本人野手“新記録”。偉業達成にも「超える……ってのはあれですけど、多分それ(マルチ安打記録)くらいしか超えられない。良いことだと思います」と表情を崩さなかった。イチロー氏の存在は「挨拶程度ですね。(再び)お会いできたら挨拶したいみなさんと一緒の感覚。誰もが知っている。(自分の)世代で言うとイチローさん、松井(秀喜)さん」と、幼少期に憧れの羨望を送った“かつての自分”を思い返した。

 海を渡っても信念を持つ。「ベストスイングはホームラン。常に打ちたい。記録は関係ない」。強く言い切る。この日は5点リードを奪うも、9回2死満塁のピンチを招いた。最後は守護神のジャンセンが抑えてゲームセット。「風も強くてホームランがたくさん出る中で、最後までわからないゲームだった」。白星しか見ていない。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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