7月打率.361も「友哉の代わりにはならない」 首位オリを支える“強打の捕手”

オリックス・若月健矢【写真:小林靖】
オリックス・若月健矢【写真:小林靖】

若月が自身初のサヨナラ本塁打、今季初の猛打賞をマーク

■オリックス 5ー4 日本ハム(22日・ほっと神戸)

 オリックスが劇的なサヨナラ勝ちで後半戦をスタートさせた。22日の日本ハム戦(ほっと神戸)では、同点の9回に若月健矢捕手が右翼席へ自身初のサヨナラ本塁打を放って試合を決めた。シーズン前は西武からFA宣言した森友哉の加入で激しい正捕手争いが予想されたが、攻守で存在感を発揮し首位のチームを支えている。

 森の代名詞“強打の捕手”のお株を奪う活躍だった。4回の第2打席で中前打、7回は1死から中越え二塁打を放ち紅林の中前適時打で同点のホームを踏んだ。そして、同点の9回は左腕・宮西から右翼席へサヨナラ2号ソロ。今季初の猛打賞もマークした。

 試合後の囲み取材では興奮気味に打席を振り返った。

「どうかなぁ~と思ったけど。ホームランバッターじゃないので分からないです」

「足がちょっとつりかけていた。1球前のファウルで『おいおい』ってなったんですが、何とかの功名ですね(笑)」

同学年のライバル・森友哉に負けず劣らずの活躍も「僕らしくチームに貢献していきたい」

 故障で辞退となった森の代役として初めて出場したオールスターでは「MVPを狙って本塁打を打とう」と、普段とは違い“大振り”だったという。気持ちをリセットして迎えた2回の後半戦最初の打席は二ゴロに倒れ「走者なしで進塁打を打ってしまった」と苦笑い。それでも2打席目からは修正し、快音を響かせた。

 ここまで51試合に出場して打率.273、2本塁打8打点。リーグ連覇した2021、22年は68試合の出場に留まったが、今シーズンは過去2年を上回ることが濃厚だ。同学年のライバル・森に負けず劣らずの活躍ぶりだが「いやぁ。(森)友哉の代わりにはならないんで。僕らしくチームに貢献していきたい」と、冷静に自身を見つめている。

 捕手としての反省も忘れない。プロ初先発の小木田をリードしながら2回に4失点する展開。3回以降は5人の投手を無失点に導いたが「ちょっとフワっとした部分で、入ってしまってたのかなということは、反省しないといけない」と口にする。

 チームは4連勝で首位をキープ。中嶋監督も「ホームランで締めましたけど、その前のセンター前もですし。チームを勝たせるために一番大きい。そういう点では頑張ったかな」と評価する。森の離脱は痛いが、7月の若月の打率は.361。打てる捕手はここにもいる。今のオリックスに隙は見当たらない。

【実際の映像】劇的決着に狂喜乱舞! 神戸の夜に舞うオリ若月のサヨナラ本塁打

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