エ軍救世主が語る“全米ドラ1”の苦悩 SNSで飛び交う批判…マイナーでも「多くの視線」

エンゼルスのミッキー・モニアック【写真:ロイター】
エンゼルスのミッキー・モニアック【写真:ロイター】

25歳モニアックは2016年ドラフト全体1位でフィリーズ入り、今季は打率.333とブレーク

 大谷翔平投手が所属するエンゼルスで、救世主となっているのがミッキー・モニアック外野手だ。2016年ドラフト1巡目(全体1位)でフィリーズ入り。昨年8月にフィリーズからトレードでエンゼルス入り。今季開幕はマイナーで迎えたものの、5月12日(同13日)に昇格。46試合出場して打率.333、11本塁打、34打点と上々の成績を残している。チームの中心打者として引っ張っている。メジャー4年目の25歳と若いが、人知れず全米ドラ1の苦悩と闘ってきたという。

 サンディエゴ出身の高校生が華やかなスポットライトに当たったのは、2016年6月に行われたMLBドラフト。当時はラコスタ・キャニオン高の18歳だった。「若くてナイーブな性格」。マイナー4年目の2019年も傘下2Aで打率.252、11本塁打、67打点と目立った活躍はできなかった。ドラフト全体1位の期待に押し潰されそうになったという。

「ドラフトされた時は、それほどプレッシャーを感じていなかった。でも、今はSNSがさかんで、全てのことが公にされる時代だ。僕の場合、マイナーでの苦戦(がSNSにさらされた)。批判的な声があった。(全体1位で難しかったことは)多くの視線を感じたことだ」

 2020年9月にメジャーデビューしたが、フィリーズでは47試合出場、打率.129、1本塁打、5打点。結果を出せずに苦悩したが、エンゼルスで花が開いた。

「(雑音を)シャットアウトする必要があった。そのスキルを得ることができてから、野球選手としてより成長できたと感じた。マイナーでプレーしている時は、みんなが同じ目標を持ってMLBを目指す。自分がやるべきことに集中して、毎日成長することを意識したんだ」

 本拠地エンゼルスタジアムから実家までは1時間ほど。新天地の水が合ったが、フィリーズでの苦悩が今季ブレークの糧となっている。

「家族の住んでいるカリフォルニアに戻ってくることができてクールだった。地元でプレーすることになって興奮したよ。でも、フィリーズではたくさんのいい出会いがあったし、成長を支えてくれた。素晴らしいコーチや親友となった選手と一緒にプレーすることができた」

 全米ドラ1の重圧を吹き飛ばした25歳が充実の時を迎えている。

【写真】ベンチでは隣同士で話し合い“仲良し”…大谷翔平とグータッチするモニアック

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