大谷翔平の移籍はない 米重鎮記者が示す2大根拠「ジャッジのHR記録」「再契約も」

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

米メディアの重鎮バリー・ブルーム記者「オオタニが移籍することはあり得ない」

 8月1日(日本時間2日)のトレード期限前に、エンゼルス・大谷翔平投手の去就問題に大きな注目が集まっている。米メディアの名物コラムニストは「トレード期限での移籍はあり得ない」と断言する。その2つの理由とは?

 MLB公式サイトでアリゾナキャンプ中の日ハム時代の大谷に2度インタビューしているのは米メディア「スポルティコ」のバリー・ブルーム氏。二刀流の躍進を見守り続けてきた名物コラムニストは大谷の去就問題について、「トレードデッドラインでオオタニが移籍することはあり得ない」と断言した。

「2つの理由がある。エンゼルスはワイルドカードでのポストシーズン出場に相当迫っている。2014年シーズン以来のポストシーズン出場に向けて、不可欠なオオタニを放出する理由がない」。ブルーム氏は後半戦好調のエンゼルスのチーム状況を第1の理由に挙げた。

米メディア「スポルティコ」のバリー・ブルーム記者【写真:編集部】
米メディア「スポルティコ」のバリー・ブルーム記者【写真:編集部】

 もう1つの理由は大谷の大記録への挑戦がエンゼルスタジアムに及ぼす途轍もない経済効果だという。

「オオタニにはアーロン・ジャッジのホームラン記録を破る可能性があるということ。ジャッジがロジャー・マリスの記録を破った翌年にだ。記録がかかれば、今は平均3万2000人ぐらいの入場者だが、9月のエンゼルスのホームゲームは毎試合満員になるだろう。ここまで恩恵を受けて、オオタニに支払ったものは年棒以外に300万ドル(約4億2000万円)の契約ボーナス。今季の年俸3000万ドル(約42億円)ですよね。最初の投資は4200万ドル(約59億円)ですが、見返りは甚大です。来場者数、スポンサー収入、ビールやグッズの売り上げ。プレーオフの可能性がなくなったとしても、ホームラン記録がかかっていれば、球団の利益はすでに多大なところで、さらに途方もないことになる」

 ブルーム記者はこう語った。今季限りで契約が終わる大谷だけに、エンゼルスとしては今季終了後に他球団と契約してしまうリスクはある。残りシーズン2か月のトレードでプロスペクトを獲得できる最後のチャンスとなるが、ブルーム氏はきっぱり言い切る。

「このままオオタニに今シーズン活躍してもらいます。クオリファイング・オファーを出しておけば、移籍した場合でも最低でもドラフト指名権を手にできるわけです。移籍期限で獲得できる若手有望株は残り契約期間を考えれば、そこまでの期待できない。エンゼルスを再建するには足りないでしょう。だから、彼に存分活躍してもらって、ジャッジのホームラン記録を破ってもらう。ヤンキースが昨季ジャッジにしたように、シーズン後にじっくり向かい合って話し合うという流れがベストではないか。オファー内容次第では再契約も可能かもしれない」

 米メディアの重鎮は熱い口調で語り尽くした。

(Full-Count編集部)

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