空振りOK…木製バットでも貫いたフルスイング 中1の部で圧勝、江東ポニー戦士の“覚悟”
中学1年が対象のポニーブロンコ大会で優勝した江東ポニーJr.
日本ポニーベースボール協会が主催する「マルハングループインビテーション 大倉カップ 第47回全日本選手権ポニーブロンコ大会」は26日に東京・江戸川区球場で決勝戦が行われ、江東ポニーJr.が8-2で杉並中野ポニーギャラクシーを破って4年ぶりに優勝した。ブロンコは中学1年生による大会で、“兄貴分”の江東ライオンズは「第49回全日本選手」の3回戦で敗れて大会4連覇はならず。弟分がその悔しさを晴らす格好になった。
初回に4連打が飛び出すなど一挙に5得点。5回からは毎回1点ずつ取って勝負を決めた。江東ポニーJr.を率いる飯島伸幸監督は「いい形で試合に入れて、終盤も1点ずつ取れて良かったですね」と試合を振り返った。
江東ライオンズは強豪として知られ、昨年まで全日本選手権3連覇。その影響もあってか、今年の1年生部員は46人と例年にない大所帯だ。ポニー・ブロンコの部(U-12)日本代表に選出されている市川白琥、羽吹恭丞の両左腕投手はワールドシリーズ参加のため決勝戦は不在だったが、その穴を感じさせぬ戦いぶり。この試合では5投手の継投で2点に抑えた。
1年生だけで投手は10人近くいるそうで、この大会までは変化球が禁止されていることもあり「とにかく強い真っすぐを投げるように指導しています」と飯島監督は言う。
また、この大会では木製バットが採用されたが「小さくまとまるのではなく、空振りしてもいいのでいつも通り強く振ることを心掛けさせました」とも。5試合で計40安打、31得点を挙げた打棒もそうした意識があったからだろう。
選手数が多ければ、競争も激烈。「覚悟を持って入って来た選手が多い」と指揮官を目を細める。今後、どんな成長曲線を描いていくか。要注目だ。
(片倉尚文 / Naofumi Katakura)