英語で選手宣誓&先制タイムリー ポニー女子WSで光った15U日本代表主将の存在

ポニーリーグ15U日本代表で主将を務める福田美羽【写真:編集部】
ポニーリーグ15U日本代表で主将を務める福田美羽【写真:編集部】

羽田アンビシャスの福田美羽、目標は大谷翔平のようなスイング

 ポニーリーグ初の女子国際大会となる「ECCインビテーショナル SSKカップ ポニー・ガールズ・ベースボール・ワールドシリーズ2023」が31日、栃木県小山市と栃木市で開幕。初日はダブルエリミネーション枠順決定戦が開催され、15Uの部では15U日本代表が2連勝し、1位となった。第2試合の13U日本代表戦では14-0で5回コールド勝利。大量得点を呼び込んだのは、キャプテンを務める福田美羽(中3・羽田アンビシャス)のタイムリーだった。

 同じ日本代表の“妹分”を相手に、真剣勝負を挑んだ。初回に相手先発の制球が定まらず、2四球と遊ゴロで1死二、三塁。早速訪れた先制の好機で打席に立ったのが、「4番・三塁」でスタメン出場した福田だった。2ストライクまで追い込まれながらもやや高めのボールを振り抜くと、打球は左翼へ抜ける先制2点タイムリーとなった。

 これで勢いづいた15U代表は、2死からの4連打などで初回に一挙6得点。2回以降も着実に得点を重ねて、4回コールド勝利を手に入れた。

 最近は打撃がスランプ気味だったという福田。「その中でのワールドシリーズで不安があったけれど、気持ちで打ち勝とうとして打席に立ちました」と振り返る。打撃で目標とするエンゼルス・大谷翔平投手を思わせる力強いスイングでボールを捉えての先制打。第2打席にも左翼へヒットを放ち、第4打席には右翼線へ二塁打を運んで3安打。スランプを吹き飛ばす会心の打撃に「ホッとしました」と大きな笑顔を浮かべた。

女子野球の魅力を世界へ…選手宣誓では願いを英語で表現

 代表チームではキャプテンとしてチームを1つにまとめる役割を任されている。心掛けているのは「オンオフをしっかりつけられるように声掛けをする」ことだ。「和気あいあいとしているのはいいけれど、試合の時はしっかり集中しないと怪我に繋がってしまうので」と、細かな点まで配慮している。

 開会式では、全参加選手を代表して選手宣誓を務めた。女子野球の魅力が世界に広がってほしいという願いを英語で表現。「英語は苦手です」と苦笑いするが、自チームにいる英語が堪能なスタッフのサポートを受けて英文を考え、自然な発音を教えてもらいながら3日間、徹底的に練習した。そのおかげで本番ではメモを持たずに完璧に言い終え、晴れ晴れとした表情で全力プレーを誓った。

 枠順決定戦で1位をなったため、8月1日は試合はなく、練習日となっている。「もう1回確認すべきところを確認したり、試合を見直してしっかり修正したりして、体の大きなアメリカやオーストラリアとの対戦に備えていきたいと思います」。しっかり者のキャプテンを先頭に、15U日本代表チームが優勝に向けて幸先のいいスタートを切った。

(Full-Count編集部)

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