満身創痍の大谷翔平 右すねに真っ赤なテーピング…大逆転POへ本当の正念場
エンゼルスは今季2度目の5連敗、WC進出圏内から6ゲーム差に
■マリナーズ 3ー2 エンゼルス(日本時間6日・アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手は5日(日本時間6日)、本拠地・マリナーズ戦に「2番・指名打者」で先発出場し、10試合ぶりの無安打に終わった。4打数無安打2三振で打率.307。チームは今季2度目の5連敗で貯金ゼロ。ワイルドカード進出圏内から6ゲーム差となった。
試合後の大谷は痛々しかった。右スネ付近に真っ赤なテーピング。6回の自打球で負ったのだろう。大きな治療器具を持ち、ビーチサンダルを履いた足を少しだけ引きずるようにして帰路についた。
前回登板4日(同5日)のマリナーズ戦では右手中指の痙攣(けいれん)のため4回無失点で緊急降板。7月27日(同28日)のタイガースとのダブルヘッダー第2試合では腰、翌28日(同29日)のブルージェイズ戦では両ふくらはぎと相次いで痙攣を起こした。「みんないっぱいいっぱい。休める試合はないと思う。できるなら1試合1試合全部出たい」。出場へ強い意欲を口にするが、満身創痍の状態が続いている。
悲願のポストシーズン進出へ負けられない戦い。しかも16連戦中で肉体的にも精神的にもタフさが求められる。本拠地に戻ったマリナーズ戦での球場入りは、試合開始の約3時間前。チームの通常練習が始まる時間帯に姿を表し、この日グラウンドに出てきたのはエンゼルスの後に練習するマリナーズの打撃練習中だった。日々の全力プレーには休息も大事――。真夏の戦いの中に細かな工夫が見られる。
9回1死の3ボール1ストライクからのストライク判定がボールで出塁できていたら……。9回2死一、二塁のドルーリーの適時二塁打がエンタイトル二塁打になっていなかったら……。ただ、悔やんでも仕方ない。大谷が日頃から口にする言葉を思い出す。「終わったことは切り替えて、また明日頑張りたいなと思います」。本当の正念場を迎えている。