届かなかった指揮官の“喝” 大敗で無言のエ軍ロッカー…露呈した首位との差
大谷翔平はシャーザー相手に3の0…試合後は新品バット持って帰路へ
■レンジャーズ 12ー0 エンゼルス(日本時間15日・アーリントン)
連日、無言のロッカーが続く。大谷翔平投手が所属するエンゼルスは14日(日本時間15日)、敵地でレンジャーズに0-12で大敗した。先発のパトリック・サンドバル投手は2回2/3で5失点。打線も相手先発シャーザーの前に沈黙した。守備でも3失策。地区首位との差が露呈した試合だった。
2回に先制を許した後のダグアウトでのできごとだった。フィル・ネビン監督が怒りをあらわにした。初回の先頭打者セミエンのゴロを遊撃手のベラスケスが悪送球。サンドバルも四球を連発していた。打撃では初回にドルーリーがピッチクロック違反で三振に倒れる場面も。「全員が悪かった」「集中力の問題だ。試合開始直後のプレーからだ」。指揮官は奮起を促した。
選手は指揮官の“喝”で奮起したようには思えなかった。中には、うつむき目線をそらすような姿も。結果にも現れていた。3回以降、打線は一人の走者も出せなかった。守備ではモニアックのファンブルもあり、3回に3失点。登板した全投手が失点を許し、最後に登板したのは野手のエスコバーだった。
試合後、7回1安打11奪三振無失点と好投したレンジャーズのシャーザーはこう語っていた。「球数少なくイニングを終わることができると、相手投手にプレッシャーがかかる。この打線は、いつでも爆発できる。3回に5点を奪ってくれたから、相手打者を自由に攻められた。いいチームは攻守で相乗効果が生まれる」。打線が沈黙し、投手陣が大量失点する。今のエンゼルスにはその相乗効果はなく、真逆の悪循環に陥っていた。
この日、大谷もシャーザー相手に3打数無安打2三振。連続安打も3試合で止まった。ホテルに戻り、打撃フォームの確認を行うのだろうか。試合後、袋から出した新品のバットを右手に持ち帰路に就いた。それでも「明日立ち直ってくれると確信している」と指揮官。選手の奮起に期待したい。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)