低反発バットへ苦心の対応 「積極野球」を180度転換…中学硬式強豪が進めた“意識改革”

東海中央ボーイズ・竹脇賢二監督【写真:加治屋友輝】
東海中央ボーイズ・竹脇賢二監督【写真:加治屋友輝】

ジャイアンツカップで導入された低反発バット…東海中央ボーイズの取り組みとは

 中学硬式野球の日本一を決める「第17回全日本中学野球選手権大会 ジャイアンツカップ」に出場している東海中央ボーイズ(愛知)は、今春の「スターゼンカップ 第53回日本少年野球春季全国大会」を制した強豪。今大会から導入された低反発バット対策を徹底的に行って臨んでいる。

 東海中央は世界少年野球大会メンバー5人、鶴岡一人記念大会メンバー3人の計8人が不在。主力による夏の全国大会出場組と、控えのジャイアンツカップ出場組に分かれて練習を積んできた。

 竹脇賢二監督は、今大会で使用されている低反発バットについて「(バットの)芯に当たらないと飛ばない」と指摘。「強引に力でいかないように最初からトップの位置を変えずに、ミート率を上げていこうという指示はしていました」と明かす。

 チーム方針もガラリと変えた。「1回3球で終わっていいから、取りに来たファーストストライクを打っていけっていうのがウチの野球」と指揮官が語る積極野球を、低反発バット導入で改めた。

 3-1で勝った16日の札幌新琴似リトルシニア(北海道)との初戦では「待てのサインを結構出しました。強引に行かないように、フルカウントになってもいいので当てに行けと」と振り返る。

 3回戦で敗退した夏の全国大会で、レギュラーだったのは6番の高橋侑杜遊撃手ただ1人。この試合で1失点完投の中西孝介投手も普段は3番手。「自分たちが試合に出ている以上はやらないといけない」。控え選手に宿った自覚。新たなチーム編成で臨んだ大舞台は、大きな経験になっている。

(内田勝治 / Katsuharu Uchida)

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