中3で189センチ最速140キロ 強豪シニアの“大谷翔平2世”…打撃は「とんでもない」

ジャイアンツカップで登板した取手シニアの朝来友翔【写真:加治屋友輝】
ジャイアンツカップで登板した取手シニアの朝来友翔【写真:加治屋友輝】

取手シニアの朝来友翔投手「みんなに愛されるプロ野球選手になりたい」

 中学硬式野球の日本一を決める「第17回全日本中学野球選手権大会 ジャイアンツカップ」は17日、2回戦8試合が行われた。昨年覇者の取手シニア(茨城)は青森山田シニアと対戦。189センチ、92キロの最速140キロ右腕・朝来友翔(あさき・ゆうと)投手(3年)が先発し、3回2/3を無失点に抑えて3-0勝利に貢献した。エンゼルス・大谷翔平投手並みのポテンシャルを秘めた投打二刀流だ。

 16日の武蔵嵐山ボーイズ(埼玉)との1回戦では右手の握力が落ち3回無失点で降板。この日も影響が残り、「全力で投げることはできなかった」と悔しそうに振り返ったが、昨年決勝の大舞台に登板した経験値が揺らぐことはなかった。

 直球を見せ球に、持ち球のカーブ、スライダー、チェンジアップを丁寧に低めに集め、青森山田打線を散発3安打無失点に抑えた。石崎学監督は「本来は真っ直ぐオンリーの子。普段の朝来ではなかったです」と話すも、本調子ではない中で新たな投球スタイルを見出したエースの粘りを称えた。

 マウンドから打者を圧倒する投球だけ見ても十分に規格外だが、石崎監督は「とんでもないバッター」と打撃面を評価する。この日は6番に入り「右手で押す感覚が緩かった」と無安打に終わったが、右打席から本塁を10本ほど放ち、130メートルの超特大弾を放ったこともあるという。

 体重も昨年から10キロ増量。大谷翔平(エンゼルス)のような投打二刀流の夢も広がるが「自分的にはピッチャーが好きです」と笑った。

 将来の夢はもちろんプロ野球選手。「みんなに愛されるプロ野球選手になって、歴史的な記録を作りたい」と力強く話した。右手の影響もあり、18日の準々決勝や以降の登板は流動的だが、「治療すれば今日よりよくなると思うので大丈夫だと思います」とキッパリ。ジャイアンツカップ連覇という最高の結果をチームにもたらせられるよう、次のステージへと進む。

【実際の様子】189センチの長身からのしなやかなフォーム 打撃も魅力の取手リトルシニア・朝来友翔投手

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