ドーム騒然の超美技 24歳レオのホープが演じた「スライディングキャッチ」への“伏線”
ヒット性の当たりに猛然と前進…好捕した西武・西川
■オリックス 3-0 西武(23日・ベルーナドーム)
6年目の西武・西川愛也外野手が輝きを放っている。23日に本拠地ベルーナドームで行われたオリックス戦。「9番・中堅」でスタメン出場した西川は、7回の守備で、先頭の中川圭太内野手が放った中前のヒット性の飛球を、猛然と前進しスライディングキャッチ。
「いいスタートを切れましたし、隣(右翼)の蛭間(拓哉外野手)から『前!』という声がしっかり聞こえたので、思い切っていくことができました。助け合いです」と笑顔でうなずいた。
今月11日に1軍昇格した西川は、最近4試合連続でスタメン出場。前日(22日)の同カードでは、右翼席へプロ初本塁打となる1号ソロを放った。激烈な外野のポジション争いの最中にあって、乗りに乗っているように見えるが、このファインプレーは“汚名返上”への思いが生んだものでもあった。
3回の守備では1死一塁で、宗佑磨内野手が放った左中間の当たりを、ツーバウンド目で捕ろうとして弾き、1死二、三塁へとピンチを広げてしまった(記録は二塁打)。西武先発の今井達也投手が後続を2者連続三振に仕留め、事なきを得たのだが、西川は「ゴロを弾いてしまったので、フライだけは何としても捕ろうと思っていました」と責任を感じていた。
その裏の攻撃でも、西川は無死一塁の場面で投前に送りバントを試みたが、相手先発の山本由伸投手の好フィールディングで、一塁走者が二塁で封殺。「バントも失敗してしまって……。守備で少し取り返せたのはよかったです」と胸をなでおろした。24歳のホープは成功と失敗を交互に繰り返しながら、がむしゃらに白球を追う。