大谷翔平の残留は「消滅かも」 主力6選手を放出へ…今オフの争奪戦への影響を米指摘

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

USAトゥデイ紙「オオタニがエンゼルスに残るという欲望は消滅してしまうかもしれない」

 大谷翔平投手が所属するエンゼルスはルーカス・ジオリト投手、ハンター・レンフロー外野手ら主力6選手をウエーバーにかけたと米複数メディアが伝えた。レギュラーシーズン残り1か月がある中でのチーム解体。米USAトゥデイ紙は大谷翔平投手の残留交渉に影響する可能性を指摘している。

 8月1日(日本時間2日)の移籍期限前はトレード市場で“買い手”に回ったが、チームは急失速。2014年以来9年ぶりのポストシーズン進出は絶望的となった。同紙のボブ・ナイチンゲール記者はエンゼルスの現状を辛辣に指摘した。

「エンゼルスはショウへイ・オオタニが右肘の内側側副靱帯を損傷する前に、なぜトレードしなかったのか――。誰もがそう疑問に思っていた。また、なぜトップ有望株をレンタル選手と引き換えにトレードしなかったのか、誰もが不思議に思っていた。そのエンゼルスは球界に8月のクリスマスプレゼントを大量放出する準備ができた。今オフにFAになる『特攻大作戦』メンバーは29日午後、あっさりとウェーバー公示された」

 今回の主力選手の大量放出で、若手有望株が新たに得られるわけではない。主な狙いはチーム総年俸の削減とみられ、この時期の主力選手の大量放出で得られるものは少ない。

「エンゼルスは唯一トレード期限に全てを賭けたのだ。プレーオフ争いができれば、オオタニが11月にFAになる前にチームに残るよう気を引けると期待して。しかしエンゼルスはその後7勝17敗で、ワイルドカード出場圏内から11.5ゲームも差がついてしまった」

エ軍は「勝つ気さえないことを球界全体に伝えた」

 来季以降のチーム再建の雲行きも怪しい。これでは大谷の求めているとされる“勝てるチーム”は見込めない。同紙は「白旗を振ったどころか、その旗をボールの中に詰めて太平洋に投げ込んだのだ」として、今後の見通しを厳しく伝えた。

「エンゼルスのこの節約への動きを大谷がどう見るかは、時が経てば分かるだろう。靱帯を損傷していても、全力を尽くして勝とうとしている。だがチームは今、競い合うことは愚か勝つ気さえないことを球界全体に伝えたのだ」

「この動きで節約したお金がオオタニの契約に役に立つかもしれない。もしくは、この動きそのもので、オオタニがエンゼルスに残るという欲望は消滅してしまうかもしれない」

 ウェーバーにかけられた主力6選手は、いずれも今オフにFAになるとはいえ……。大谷との契約交渉への影響は、決してゼロではないだろう。

(Full-Count編集部)

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