本当の戦いは10月…CSへの“ラストピース” 離脱で痛感の存在感、復帰待たれるセの主力
CS当落選上の3位争いはDeNAと巨人が「2」差で拮抗
2023年のプロ野球も各球団残り20試合程度となり、佳境を迎えている。セ・リーグでは阪神が優勝マジックを「13」として18年ぶりの悲願に向けてラストスパートとなっている。優勝の行方とともに注目されるのが、CS争い。日本一を目指す10月の戦いに向けて、現在1軍に不在の“ラストピース”となる選手について焦点を当てる。
阪神は梅野隆太郎捕手と湯浅京己投手。梅野は、8月13日のヤクルト戦で死球を受け、途中交代となり、翌日に1軍登録を外れた。昨季59登板で防御率1.09という強烈な印象を残した湯浅は、今季は開幕から不安定な投球が続いた。6月15日を最後に登板がない。
2位の広島は秋山翔吾外野手と上本崇司内野手だ。秋山は、今季は開幕から好調な打撃でチームをけん引するも、8月12日に登録抹消。6日の2軍戦で実戦復帰を果たした。昨季、規定未満ながらも10年目で初の3割を記録した上本は、夏場に4番を任されるなど存在感を見せるも、8月17日に負傷交代となり翌18日に抹消された。
3位につけるDeNAはトレバー・バウアー投手の状態が気になるところ。ここまで19試合で10勝4敗、防御率2.76と、2020年サイ・ヤング賞投手の実力を発揮しているが、8月30日の阪神戦(甲子園)で打球を処理する際に負傷し、9月1日に登録抹消された。最短での再登録は11日以降だが、早期復活が待たれる。
3位をゲーム差「2」で追う巨人は、昨季の新人王・大勢投手の存在が大きい。今季も開幕からクローザーを任されて14セーブを記録も、6月23日を最後に登板がなく、同30日に抹消となっている。5日には坂本勇人内野手も「特例2023」で抹消となり、投打の核となる選手不在の戦いを強いられている。
ヤクルトも2連覇を支えた塩見泰隆外野手が、登録と抹消を繰り返し、33試合出場にとどまっている。打率は.302と成績は良好なだけに、不在がチームの成績に影響しているか。
記録的猛暑だった夏を越えて、疲労も蓄積されるシーズン終盤は、各チーム満身創痍の戦いを強いられるのは例年通り。“切り札”が揃い、CSの切符をつかむのはどの球団か。最後まで目が離せない。
(Full-Count編集部)