自宅で聞いた戦力外…エ軍放出後に躍進 新天地は「全員が1つの目標に向かっている」
オリオールズのウェブは8月にエンゼルスを事実上の戦力外に
エンゼルスをDFAになったジェイコブ・ウェブ投手はオリオールズに移籍後、15試合に登板し、0勝0敗3ホールド、防御率2.08という好成績を残している。ア・リーグ東地区首位を走るチームに貢献している30歳の右腕は、“事実上の戦力外”を自宅で知ったという。
エンゼルスにとっても苦渋の決断だった。今年マイナー契約を結び、5月にメジャー昇格。29試合登板して1勝1敗1セーブ、防御率3.98とまずまずの成績を残していたが、戦力外になった。自宅にいた時にかかってきた1本の電話。「DFAになった時は自宅にいた。そのあとは家族や友達と一緒に過ごした。(友達と)キャッチボールなどして、楽しんだ。(プレーできるように)準備もした」と振り返る。
その後ウェーバーでオリオールズが獲得。移籍後は今まで投げていなかったチェンジアップを多用し、それが決め球になった。「どんなピッチャーでも、ベストピッチの球種がないと損失だ。そして、攻める気持ちを持つようにしている」と好調の理由を語る。
4日(日本時間5日)から行われたエンゼルスとの3連戦で、約1か月ぶりにエンゼルスタジアムのマウンドに立った。「両方とも素晴らしいチームだ。両チームとも色々といいことがある」としつつ、現在のオリオールズについては「このチームの一番いいことはクラブハウスの文化だ。冷たい視線を送る選手がいない。全員が1つの目標に向かっている」。苦しんだ末に見つけた新たな居場所で、思い切り腕を振る。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)