僅か“4秒”に凝縮されたプロの技 ぽつんと棒立ち…走者惑わす演技力が「芸術点高い」
ロッテ友杉、浅い左飛も好判断で三塁に進んだ
■ロッテ 2ー1 西武(18日・ベルーナドーム)
ロッテの友杉篤輝内野手の咄嗟の判断にファンの注目が集まっている。18日にベルーナドームで行われた西武戦の延長12回、代走で出場すると、直後の左飛で二塁からタッチアップを決めた。やや浅めの打球だったが、迷いなくスタートを切って間一髪セーフに。その間、僅か4秒ほど。一瞬の判断と、確かな走塁技術で勝利を呼び込んだ“閃き”に、ファンから「この野球IQの高さ好き」と賛辞のコメントが相次いでいる。
土壇場9回に追いつき、1-1で迎えた延長12回、先頭の山口航輝外野手が中前打で出塁すると、次打者がバントで送り1死二塁の場面に。ここで代走に友杉が送られた。佐藤都志也捕手の打球は、浅めに守っていた左翼・ペイトンのやや後方に飛んだ。定位置まで余裕をもって入り難なくキャッチも、走者の判断が勝った。友杉は捕球を確認すると、迷うことなくタッチアップ。送球も無駄なく三塁に投じられたが、悠々セーフとなった。その後、相手投手の暴投で友杉はホームに生還し、これが決勝点に。一瞬の判断が勝負を分けた結果となった。
「パーソル パ・リーグTV」は公式YouTubeでこの走塁を紹介すると、「これは友杉がすごかった」「ただのレフトフライだと思ったらいつの間にか三塁に」「捕球態勢だけを見て走ってセーフになるの凄い」と絶賛の嵐だった。
さらには、左翼からの送球が来てない素振りを見せて走者を惑わせた、三塁・児玉に着目するファンも。「実は三塁手もまだ来てないフリしてたから芸術点高い」「もっと凄いのが三塁の児玉」「児玉のフェイクは素晴らしい」と、迫真の“演技”に称賛の声が集まっていた。
よそ見をする暇もない僅か“4秒”に詰まったプロの技。投げる打つだけではない究極のテクニックの競演にファンも拍手を送っていた。