前夜70球も連投志願「日本式が好きなんだ」 消化試合でも…エ軍右腕が見出す意味

エンゼルスのカーソン・フルマー【写真:Getty Images】
エンゼルスのカーソン・フルマー【写真:Getty Images】

8年目右腕フルマーは前夜70球もまさかの2連投「登板機会に感謝しているよ」

 エンゼルスが見せた“超奇策”の内幕は……。エンゼルスのカーソン・フルマー投手は2年ぶりにメジャー昇格した24日(日本時間25日)の敵地・ツインズ戦で70球を投げながら、翌25日(同26日)も救援登板。まさかの連投で周囲を騒然とさせたが、当人はどうだったのか。26日(同27日)の敵地・レンジャーズ戦前に笑顔で思いを打ち明けた。

「メジャーで投げるのは2年ぶり。戻ってきたので、噛み締めたかったし、できるだけ登板したい。チームやチームメートのために、何でもやるし、ノーと言いたくない性格でね。昨日も投げられる状態だった。登板機会に感謝しているよ」

 70球リリーフから一夜明けた25日(同26日)。ネビン監督へ「今日もいける。いけます」と言い続けたという。正直、疲れはなかったのか。

「ノー。たくさん投げるタイプでね。実は(ブルペンで投げ込む)日本のスタイルが好きなんだ。登板を終えた後でも回復させるために投げ込みを行う。それが自分に合っていてね。たくさん投げることで回復することができる。あまり痛みを感じることもないね」

 すでにエンゼルスはポストシーズン進出が絶たれ、地区4位も確定。事実上の消化試合となっているが、メジャー7年目の29歳はメジャーリーグで投げることの意味を噛み締めている。

「全員が夢見ることだ。小さい頃、ここでプレーすることを夢見る。そして、トラウトとショウヘイという最高の選手と一緒にプレーすることができる。ここでプレーできることは名誉なことだし、感謝もしている。私には息子がいるけど、彼にもその経験をしてほしい。できるだけ長くここで投げ続けたい」

 ロッカールームでは中継ぎ右腕ハーゲットやステファニックらと談笑。この一瞬一瞬を楽しんでいる様子だった。異例の連投となったが、ネビン監督が投げさせたのも少しは分かった気がした。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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