新庄監督が粋な計らいで“守備職人”花道演出 谷内を内野全4ポジション→右翼で起用
三塁で先発すると、一塁→二塁→遊撃と1イニングごとに守備位置変更
■日本ハム ー ロッテ(27日・エスコンフィールド)
日本ハムは26日、エスコンフィールドでロッテ戦を行った。この日は谷内亮太内野手の引退試合となったが、新庄監督が“粋な計らい”で内野の全守備に就いた。プロ11年目、名脇役としてその道を生き抜いた32歳にふさわしい花道が用意された。
「7番・三塁」で先発出場した谷内。初回の守備機会はなかったが、初回を終えると指揮官は選手交代を告げた。一塁だった清宮が三塁へ、三塁だった谷内が一塁へとチェンジした。直後、先頭のポランコの一ゴロをさばくと、場内は大歓声に包まれた。3回は二塁、そして4回は遊撃と、慣れ親しんだ内野の全ポジションに立った。
高い守備力を誇り、どこでも守れるユーティリティプレーヤーとしてチームに欠かせない存在だった谷内にふさわしい演出。26日に行われた引退会見で「無様な姿は見せないように、しっかり準備して臨みたいなと思います。とにかく全力でやるだけだと思いますし、特別な感情がないわけではないですけど、普段通りにしっかり準備してプレーしたいなと思います」と話していた通り、堅実な守備を見せた。
2回2死三塁の第1打席ではカスティーヨのスライダーに体勢を崩されながら中前へ運ぶ先制適時打。ベンチでは万波や清宮が飛び跳ねて喜んだ。一塁ベース上でガッツポーズして満面の笑みを浮かべて喜ぶと、新庄監督も両手を叩いて称え、イニングを終えると谷内のもとへ歩み寄って握手を交わした。