2年連続1勝→16勝で2冠、18年ぶり優勝に貢献の2人 TJ手術で蘇った不屈の投手たち
2020年に手術…DeNA東は16勝3敗で2冠、阪神・才木&島本がV貢献
2018年のセ・リーグ新人王が今季鮮やかに復活した。DeNA東克樹投手は今季16勝3敗で最多勝と勝率第1位投手のタイトルを獲得。2020年2月に受けた左肘の内側側副靭帯再建術(トミー・ジョン手術)からカムバックを遂げた。今季はTJ手術を受けた投手の奮闘が目立った。(記録は6日終了時点)
東は2021年に1軍復帰。同年は3登板で1勝、昨年は12登板で1勝に終わったが、今季は圧倒的な投球を見せた。6月1日の楽天戦から9月26日の巨人戦まで12連勝。大洋時代の1983年に遠藤一彦がつくった球団記録に並ぶなど、16勝をマークした。防御率もリーグ2位の1.98と安定感抜群だった。同僚の平良拳太郎投手は2021年に手術し、今季1軍復帰。4勝を挙げた。
巨人・山崎伊織投手は東海大4年時の2020年に右肘のTJ手術を受け、同年ドラフト2位で巨人に入団した。1年目はリハビリに費やし、1軍デビューした昨年は20登板で5勝。今季は初の10勝(5敗)&規定投球回に到達した。広島・床田寛樹投手は2017年にTJ手術を受けて2019年に復帰。今季は初の2桁勝利(11勝)を挙げた。
18年ぶりリーグ制覇の阪神では、2020年11月に手術を受けた2投手が活躍した。才木浩人投手は19登板で自己最多の8勝(5敗)、防御率1.82をマーク。左腕の島本浩也投手は35登板で15ホールド、防御率1.69を記録した。
ロッテ種市はリーグ2位の奪三振、オリ山崎颯はチーム最多53登板
パでは2020年9月に手術したロッテ・種市篤暉投手が10勝をマークし、リーグ2位の157三振を奪った。同僚の西野勇士投手も2020年に手術を受け、昨年は救援で15ホールド。今季は先発で8勝を挙げている。澤田圭佑投手はオリックス時代の昨年6月に手術し、オフに戦力外通告。今季は育成でロッテに入団し、8月に支配下に復帰。2セーブを挙げている。
リーグ3連覇のオリックスでは、2019年に手術を受けた山崎颯一郎投手が昨季台頭。今季は侍ジャパンの一員としてWBCに途中から参戦、シーズンではチーム最多の53登板で9セーブ、27ホールドと飛躍を遂げた。
42歳のソフトバンク・和田毅投手は2012年にTJ手術を受けている。日本球界に復帰した2016年に最多勝を獲得し、今季も20登板で8勝をマークしている。
TJ手術は復帰まで1年ほどを要するとされるが、パワーアップして戻って来る選手も少なくない。昨年手術し、今季復帰した中日・梅津晃大投手らは来年どんな姿を見せてくれるだろうか。
(Full-Count編集部)