凄すぎる打撃に霞んでしまう“一流”の投球… 大谷翔平だから生み出せる常識外れの成績
HRや打点でトップに立つのは時間の問題…
エンゼルスの大谷翔平投手がメジャー挑戦してから6年、これまでメジャー史に数多くの記録を作ってきた。野茂英雄やイチロー、松井秀喜ら先輩を追うようにメジャーでのキャリアを歩んでいるわけだが、日本人選手としての成績という観点で見ると、打者・大谷がとてつもない躍動をしているかが見えてくる。
大谷は、打撃部門で着実に数字を伸ばしている。通算本塁打171は、トップの松井秀喜がメジャーキャリア10年をかけて記録した175本にあと4本に迫る2位。2018年の新人時代に22本塁打を放つと、その後も長距離砲としての実力を存分に発揮し、2021年は46本塁打。そして今季は44本塁打で日本人選手初となる本塁打王に輝いた。
通算681安打も日本人メジャーリーガー4位で、437打点も3位となっている。86盗塁も4位で、WAR34.6も2位にランクイン。たった6年間で既に日本人野手の歴史に輝かしい数字を残しており、安打と盗塁はイチローという規格外の存在が頂点に君臨しているが、本塁打は来季、打点も4~5年以内にトップに躍り出るペースで量産している。
一方で投手部門はと言うと、通算38勝は11位で、86先発登板も12位。608奪三振は9位、WAR15.1は6位としている。2018年にトミー・ジョン手術を受け、エンゼルスが6人制ローテーションを採用しているため、登板数が著しく限定されていることが影響した結果となっている。とは言え、二刀流としてフル稼働している2021年以降は順調に勝ち星を重ね、昨季はメジャー5年目で初めて規定投球回に到達してサイ・ヤング賞投票で4位に選出。今季も右肘の靭帯損傷で離脱するまでは、メジャー屈指の被打率.183が話題を呼んでいた。
投打でファンを魅了する離れ業は、同時にフィジカル面でも尋常ではない負担がかかる。それでも大谷は着実に数字を積み重ね、来季は投手としては一時的に休業とはなる見込みだが、今後も人々を驚かせる記録を打ち立てていくに違いない。
(Full-Count編集部)