西武・山川、異例の参加も「手を抜く立場ではない」 復帰戦へにじませる“覚悟”
“愛弟子”リチャードと話す場面も「手袋を忘れたのでくださいと…」
異例の「みやざきフェニックス・リーグ」出場へ向けて宮崎入りした西武・山川穂高内野手だが、初戦の9日・ソフトバンク戦(南郷スタジアム)は雨天中止。10日の四国アイランドリーグplus選抜戦(同)で仕切り直すことになった。
中止決定後は、球場敷地内の室内練習で汗を流した。マシン打撃などをこなし、ブルペンで打席に立って、4年目の浜屋将太投手、2年目の羽田慎之介投手の投球を目で追うシーンもあった。「浜屋にしても羽田にしても、試合となれば1ランクも2ランクも上がります。目を慣らすというより、自分が足を上げるタイミングなどをはかっただけです」と説明した。
同じ沖縄県出身で、シーズンオフに自主トレをともにする“愛弟子”のソフトバンク・リチャード内野手と話し込む一幕もあった。「リチャードは、出会った時から変わりません。“天然”で憎めない。『手袋をロッカーに忘れてきたので、手袋をください』と言われましたよ。忘れてきたから手袋くださいって……」と、久しぶりにリラックスした表情も見せた。
無期限の公式戦出場停止処分中だが、非公式戦のフェニックス・リーグ出場を認められ、出直しのきっかけをつかもうと必死だ。初戦の相手はNPB球団でなく、独立リーグの選抜チームに変わったが、「もちろん、僕は相手によって手を抜くとかいう立場ではない。全力でぶつかります。学生時代の気持ちで後先考えず、1つ1つ一生懸命やっていきたいと思います」と決意も新た。足を運んでいたファンから「頑張って!」と声をかけられ、「ありがたいですし、うれしいですね」とかみしめていた。