2年連続最下位…立浪竜の“誤算” 開幕前に新星が離脱、埋まらなかった京田&阿部の穴
シーズン前に京田&阿部を放出も…二遊間で100試合以上出場はゼロ
立浪和義監督2年目の今季の中日は、シーズン前から大改革を行いながらも、2年連続最下位に沈んだ。主力としてチームを支えた京田陽太、阿部寿樹両内野手をトレード放出し、新陳代謝を促したが、各ポジションで100試合以上出場はゼロ。穴を埋められなかった。
中日は昨オフ、ドラフト会議で大学、社会人、独立リーグから内野手を4人獲得し、世代交代を図った。3月、開幕前に行われた野球日本代表「侍ジャパン」との壮行試合「侍ジャパンシリーズ2023」では、ドラフト6位で加入した田中幹也内野手がダルビッシュ有投手(パドレス)からライブBPで痛烈な安打を放ち、試合でも3打数2安打1四球という好成績で日本代表に黒星を付けた。
多くの中日ファンが田中の今年の活躍を期待したが、3月に右肩を脱臼し手術。1軍出場なしに終わった。二塁ではドラフト2位で加入した村松開人内野手が最多の70試合に出場したが、打撃成績は打率.207、1本塁打20打点。ドラフト7位ルーキーの福永裕基内野手は序盤はバットでアピールしたが、7月以降は打率1割台と低迷した。
遊撃では、龍空内野手が自己最多の114試合に出場。セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によると、UZR10.0をマーク。守備指標では京田の穴を埋めたともいえる一方で、打率は.187だった。今季の中日は、二塁のOPS.529、遊撃の打率.205、OPS.531は12球団最下位で、貧打解消とはいかなかった。
立浪政権も来季で3年目。2年連続最下位は球団初。名誉挽回へ、今オフはどのような動きに出るのだろうか。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。