阿部新監督から直電「一緒にやってくれ」 西武に謝意も…内海コーチ“移籍”の舞台裏
内海コーチ「阿部さんが監督になられる時にお手伝いできることがあれば」
巨人の内海哲也投手コーチが19日、ジャイアンツ球場で行われた秋季練習で本格的に始動した。練習前にスーツ姿で挨拶すると、その後に練習着で再登場。「すごい身の引き締まる思いというか。久しぶりにジャイアンツのユニホームを着たのでそういう気持ちです」と表情を引き締めた。
5年ぶりの古巣復帰。通算135勝左腕から投手コーチと役目は変わったが、内海コーチの目は輝いたままだ。「まだまだ41歳で若いと思っているので元気を出して。初めましての選手が結構多いので、コミュニケーションを大事にやっていきたいなと思います」と所信表明した。
2018年オフに炭谷銀仁朗捕手の人的補償として西武へ移籍。2022年は兼任コーチを務め、現役引退した今季はファーム投手を務めていた。「阿部さんから電話いただきまして、一緒にやってくれということで。阿部さんが監督になられる時にお手伝いできることがあればしたいなという気持ちでずっといました」。2011、2012年と最多勝に輝くなど巨人のエースに君臨。その成長を支えてくれた、かつての正捕手からの打診を快諾したという。
この日の練習後も、ファンから「おかえり?」と復帰を歓迎する声が飛んだ。ただ、西武へ愛着がなかったわけではない。「ライオンズを正直、中途半端な形で退団することになったのは、すごく申し訳ない気持ちはありますけど。いろいろ経験させてもらったので、逆に恩返しじゃないですけど、ジャイアンツでも『ライオンズでやってきて良かったな』と思ってもらえるようなコーチングをしたいと思います」と前を向いた。
巨人では15年間で通算133勝。西武では4年間で2勝だったが、「ジャイアンツで終わるよりはライオンズでいろいろ経験して学ばせたもらった。2ついけたというのは僕に取って武器になると思います」。今季のチーム防御率3.39はリーグ5位だった。「杉内さんと一緒に僕も投手陣をしっかりサポートできるようにやっていきたい」と、後進育成へ力を注ぐ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)