オリを支える「今季1番伸びた」逸材 コーチ絶賛、25歳右腕は代わりが「見当たらない」
オリックス・小木田敦也投手の奮闘に厚澤投手コーチ「完成度が非常に高い」
■オリックス 2ー0 ロッテ(20日・京セラドーム)
黙々とマウンドで仕事を果たし、信頼を掴んでいる。オリックス・小木田敦也投手の存在感が、増している。20日に行われたロッテとのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦(京セラドーム)では6回に救援登板し、1回無失点の投球でバトンをつないだ。
ブルペンから小木田を送り込んだ厚澤和幸投手コーチは「ビハインドからリードの場面まで、起用する側から見て幅広くいってくれている。1人3役ぐらいできている投手。この1年で1番伸びたんじゃないかなと思いますね」と目を細めた。
小木田はプロ2年目の今季、38試合に登板して4勝0敗、防御率2.19の成績をマーク。CSファイナルでも2戦目と3戦目に登板し、いずれも1回無失点と結果を残している。
厚澤投手コーチは「開幕当初は1軍定着が目標になっていた投手だと思うんですけど、今は他の投手を探しても、あのポジションができる選手が見当たらないぐらい。ボールが強くて、ちゃんとコントロールされて、変化球も操れている。接戦で出て行って、攻撃のリズムまで持ってきてくれる。無駄なボールは投げない。完成度が非常に高い」と絶賛を止めない。
ビハインドでもリード場面でも「点差は関係なく、3人で抑えたい」
エースの山本由伸、救援で存在感を示す山崎颯一郎、宇田川優希らと同学年の25歳右腕は「(登板時に)気持ちの整理ができるようになったのは、今年かなと思います」と振り返る。
「打順の巡りもありますけど(相手が)左打者だったらノブさん(山田修義)が行ったり、右打者だったら僕が行かせてもらったり。なんとなくですけど、行く場面が読めるようになってきました。自分でも準備しやすくなってきたという感じです」
試合展開が左右される中盤に起用されることが多く「点差は関係なく、3人で抑えたいという意識ですね。どちらかといえば、打たせてアウトを取るタイプなので。野手を動かして、テンポ良く3人で終わるのがベスト。テンポ良く、ベンチに戻れば、何か起きると思っています」。強力投手陣の影にひっそり“逸材”が潜んでいる。
(真柴健 / Ken Mashiba)