2軍に眠る逸材…“速球王”は190cmのセーブ王 育成新人ら、剛腕唸るブレーク候補
2軍の直球球速ランキングで楽天の清宮虎多朗が1位となった
2023年のプロ野球も、残すところ日本シリーズのみとなった。来季の飛躍に向けて2軍で鍛錬に励んだ若手も多い。威力ある直球はファンの心を掴むが、今季の“速球王”をセイバーメトリクスの観点から分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータで見ていく。
2軍で30イニング以上を条件として直球の平均球速をみてみると、1位は楽天の育成・清宮虎多朗の151.4キロとなった。23歳の清宮は2018年育成ドラフト1位で八千代松陰高から入団。5年目の今季はイースタン・リーグで39試合に登板して防御率4.00、22セーブで最多セーブのタイトルを獲得した。直球の投球割合72.0%と強気に押す投球が持ち味。身長190センチの大型右腕には、来季こそ支配下、さらに1軍で持ち前の剛速球を披露することが期待される。
2位はソフトバンクの尾形崇斗で150.1キロ。今季は1軍では12試合の登板で防御率4.00だったが、ウエスタン・リーグでは41登板で防御率0.98という安定感を見せた。今回のランキングでは上位2人だけが150キロ超えとなった。
5位はソフトバンクを戦力外になった高橋純平の148.9キロ。直球の投球割合は33.8%を多くないが、速いボールを投げる能力には長けていることが分かる。8位はDeNAの中川虎大で148.8キロ。中川は今季9試合に登板した1軍では平均150.7キロをマークしている。
トップ20で新人は2人。148.3キロで13位に入ったのがオリックスの育成ドラフト3位・入山海斗だ。東北福祉大から入団した右腕は支配下こそ掴めなかったが、ウエスタン・リーグで44試合に登板して5勝3敗13セーブ、防御率2.36の成績を残した。17位は楽天の小孫竜二で147.8キロ。1軍では4登板にとどまったが、来季の飛躍に期待したい。