新天地で躍進した“小さな大投手” 眠っていた資質開花させた日本ハムのトレードの妙

中日からトレード移籍した日本ハム・郡司裕也【画像:パーソル パ・リーグTV】
中日からトレード移籍した日本ハム・郡司裕也【画像:パーソル パ・リーグTV】

今季シーズン中のトレードは5件、そのうち4件がセパ間での移籍だった

 今季のプロ野球では、シーズン途中に5件のトレードが成立した。そのうち4件がセ・リーグとパ・リーグ球団によるもの。ここでは、パに加入した5選手の新天地での活躍を振り返る。

 オリックス・廣岡大志内野手は5月18日、鈴木康平投手との交換トレードで巨人から加入した。2021年3月にもヤクルトから巨人へトレード移籍しており、自身2回目の経験となった。同月24日の楽天戦で移籍後初安打を記録すると、同28日の西武戦では平良海馬投手から移籍後初本塁打を放った。シーズン中は1軍定着とはならなかったが、29日の日本シリーズ第2戦では「9番・左翼」でスタメン出場。2安打1打点と結果を残した。

 日本ハムには2人の選手が加入した。6月21日に2対2の交換トレードで中日から移籍した郡司裕也捕手は、新天地で打撃を開花させた。同月30日のオリックス戦で移籍後初安打を放つと、7月2日のオリックス戦では、プロ初の3安打を記録した。さらに、7月4日のソフトバンク戦でプロ初本塁打を記録。シーズン終盤には二塁守備に挑戦するなど、濃いシーズンを送った。

 郡司と共に日本ハムに加入した山本拓実投手は、中継ぎとしてブルペンを支え、移籍後は26試合で3ホールド、防御率1.50と大活躍だった。

 ロッテ・石川慎吾外野手は7月4日、小沼健太投手との交換トレードで巨人から加入した。同6日の西武戦で移籍後初出場。代打起用に応えて安打を放った。同9日のソフトバンク戦では移籍後初アーチと、合流後すぐに存在感を発揮した。ソフトバンク、楽天と熾烈なCS争いを繰り広げた終盤戦では、9月30日の西武戦でサヨナラ打を放ち、ロッテに欠かせない戦力となった。

 トレード期限が迫る7月20日に中日から西武に加入した高松渡内野手は、10月1日のロッテ戦で移籍後初盗塁を決めたが、今季の1軍出場は2試合にとどまった。来季は自慢の俊足でチャンスをつかみ取りたい。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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