FAから4年後の戦力外…救われた元MLB選手からの「もう大丈夫」 解き放たれた“呪縛”
元ロッテの福田秀平はトライアウトに参加…右越え二塁打を放つ
今オフにロッテから戦力外通告を受けた福田秀平外野手が15日に行われた「プロ野球12球団合同トライアウト」(鎌ケ谷スタジアム)に参加。シート打撃で右翼フェンス直撃の二塁打を放ち、アピールした。トライアウトに向けソフトバンク時代の先輩、川崎宗則内野手(BC栃木)と自主トレを行い、昨年手術した右肩の状態に「もう大丈夫じゃん」と太鼓判を押されたという。34歳に吉報は訪れるか。
3打席凡退で迎えた第4打席。福田が元ヤクルト・鈴木裕太投手から快音を響かせた。打球は右翼フェンスを直撃。あと少しで柵越えの二塁打を放った。「ヒットになってくれて良かったです。何とか1本打ちたかった。久々の実戦で最初はふわふわしていたのですが、段々慣れてきて打てた。ホッとしました」。
屈辱の4年間だった。2006年高校生ドラフト1巡目で2019年オフにソフトバンクからロッテへ移籍もいきなり右肩を骨折。完治せぬままプレーを続行したが思うようなパフォーマンスを発揮できなかった。昨年10月に肩の関節鏡下関節授動術(骨棘切除、クリーニング術)を実施。この夏にようやく痛みなくプレーできるようになった。
しかし、時すでに遅かった。怪我の影響もあり4年契約の4年間で出場は計89試合。オフに戦力外通告を受けた。「不本意な4年間。FAを機に何とかレギュラーを、と思ってその勝負に負けた。申し訳ない気持ちでいっぱい。期待してくれた方に残念な思いをさせてしまいました」と振り返る。
それでも野球への思いは失せなかった。トライアウト前にはソフトバンク時代の先輩である川崎と自主トレを実施。「(肩は)もう全然大丈夫じゃん、これなら思う存分プレーできるって言っていただいて……」。大先輩の言葉にも後押しされ、自信を持ってトライアウトに臨んだ。
4年間苦しんだ方への不安はもうない。「これだけ強く投げて振れる。もう一度トライしたいです」。34歳の再出発。肩の呪縛から解き放たれた福田に吉報は訪れるか。
(Full-Count編集部)