オリ頓宮と「兄弟です」 台湾の“そっくりさん”が奇跡のシンクロ…縁感じる同時覚醒

オリックス・頓宮裕真の写真を持つ楽天モンキーズ・廖健富【写真:篠崎有理枝】
オリックス・頓宮裕真の写真を持つ楽天モンキーズ・廖健富【写真:篠崎有理枝】

台湾・楽天モンキーズの廖健富が今季打点王を獲得

 日本と台湾の“そっくりさん”が今季、奇跡の同時ブレークを果たした。台湾プロ野球(CPBL)で打点王を獲得したのは、楽天モンキーズの廖健富(リャオ・ジェンフー)捕手。25歳の好打者は、NPBで首位打者に輝いたオリックスの頓宮裕真捕手に似ていると台湾のファンの間で話題になっており、自身も親近感を抱いている。

 笑うと愛らしい目元を含め、確かに2人の面影は重なる。似ているのは顔だけではない。捕手だが、一塁や指名打者で出場しているのも共通している。頓宮より2歳下で年齢も近い。楽天モンキーズの古久保健二ヘッドコーチからも似ていると言われたそうで、自身も意識している。

「自分のファンが日本にオリックスの試合を見に行って、頓宮選手の写真を撮り、自分のSNSに写真を送ってきます。それを見た時に『似ているなぁ』と思いました。頓宮選手は兄弟です。自分は左打者なので、ファンは頓宮選手のことを右の廖健富、自分のことを左の頓宮裕真と呼んでいます」

 2017年に台湾プロ野球初となる高卒でのドラフト1位で楽天モンキーズの前進、ラミゴモンキーズに入団。2018年には3、4月に月間MVPを獲得し、前半戦は打率.421をマーク。怪我の影響で規定打席に届かなかったものの、打率.387をマークして「19歳の4割男」と期待を集めた。その後も毎シーズン高打率を残し、今季は83打点で打点王を獲得。打率はリーグ4位の.313、本塁打はトップと1差の22本と頼もしい成績を残した。

インタビュー中に日本語での会話も「ちょっとだけ勉強しています」

「最初は低迷したらどう調整すればいいかわからなかったですが、今は自分の調子に影響されないようにしています。スランプに陥ったときは、コーチや選手と話をして考えすぎないようにしたり、散歩をしたりして気分転換しています。相手に研究されているのを感じますが、自分も相手を研究し、失投を逃さないようにしています」

 今季は怪我の影響もあり、一塁や指名打者での出場が多かった。捕手にこだわりはあったが「コーチと話をして、将来のためにやって欲しいと言われ、受け入れています」と話す。捕手で出場するときは投手のことを中心に考えるが、打撃に集中できた結果、好成績に繋がった。

 インタビュー中、発する言葉に「はい」「ありがとうございます」などと日本語が混ざることも。「球団が日本の会社(楽天)になって、日本語を聞く機会が増えました。ちょっとだけ日本語を勉強しています」。以前は日本でプレーしたい思いがあったが、今はモンキーズで結果を出すことを一番に考えている。

 だが、来日する大きなモチベーションもある。「兄弟に会いたいです」。同じタイトルホルダーのそっくりさんとの対面を熱望する。顔も実力も、共通項の多い“台湾の頓宮”。来シーズンは「ほいさー」のパフォーマンスを見せてくれる日が来るかもしれない。

【実際の写真】細かい部分までそっくりすぎる…「兄弟です」 オリ頓宮と廖の激似写真

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