大谷翔平を真似て突如覚醒「僕も凄い選手に」 台湾首位打者が夢見る“日本球界入り”
打率.338で首位打者を獲得した楽天モンキーズの梁家榮(リャン・ジャーロン)
今季メジャーで2度目のMVPを獲得した大谷翔平投手は、日米だけでなく世界のプロ野球選手から注目を浴びている。台湾プロ野球(CPBL)で首位打者に輝いた楽天モンキーズの梁家榮(リャン・ジャーロン)内野手も、影響を受けたひとり。高知中央高に留学経験があり、流暢な日本語を話す28歳は、二刀流の打撃フォームを真似たことで飛躍のきっかけをつかんだ。
2013年のドラフト1位で楽天モンキーズの前身、ラミゴモンキーズに入団。11年目の今季は打率.338で首位打者を獲得したが、4月から7月上旬までの前期は打撃に苦しんだ。調子が上向かず、監督に相談。新しいフォームに挑戦した。
「世界で一番すごい選手は大谷選手だと思います。なので、大谷選手のフォームを真似したら、いい結果が出るのではないかと思いました。野球を始めた時から、ずっと足を上げていましたが、足を上げないように変えたら、後期は打率が上がりました。タイミングがうまくとれるようになりました」
大谷は目標の存在「野球選手として私生活もしっかりしている」
1年ほど前にも大谷のフォームを取り入れようとしたことがあるが、その時は調子を落としてしまったという。今回は前後期の間にある中断期間に集中して練習する時間が取れたことで、いい結果に繋がった。
高校生までは投手だったが「今は投げるのは無理です」と打者に専念。だが、目指す選手像は、世界の二刀流だ。台湾でも大谷の活躍は報道されており、ストイックな生活面も話題になっている。
「野球がうまいだけでなく、野球選手として私生活もしっかりしている。その性格に惹かれます。試合が終わってからしっかり睡眠をとって、野球人生に責任を持っている。僕の目標です。僕も凄い選手になりたい。大谷選手のようになりたいです」
日本に留学していたのは1年間だったが、球団の親会社が楽天グループに変わり、コーチやスタッフと日本語で話す機会が増え、言葉が上達。取材にも全て日本語で答えてくれた。「台湾から日本に行くのは厳しいと思いますが、いつか日本でプレーできたらいいなと思っています」。大谷に憧れる台湾の好打者が、日本でプレーする日が来るかもしれない。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)