覚醒果たした29歳が示すロマンの「150.4」 苦悩の先に掴んだ圧倒的な“武器”
近藤健介のFA移籍に伴う人的補償で日本ハムに加入した田中正義
日本ハムの田中正義投手は、昨オフの近藤健介外野手がソフトバンクにFA移籍したことに伴う人的補償で加入すると、プロ初勝利を含む2勝3敗25セーブを記録した。登板も47を数え、ほぼすべての成績においてキャリアハイとなる飛躍のシーズンとなった。2016年のドラフトで5球団から1位指名を受けた逸材が、遂に本領を発揮した。
エスコンフィールドのこけら落としとなった開幕戦で新天地デビューを飾ると、4月26日のオリックス戦でプロ初セーブを記録した。その後も勝ちパターンで起用されると、5月7日の楽天戦で悲願のプロ初勝利を記録した。今季の田中の投球の75%を締めたのは自慢のストレート。平均球速も150.4キロと“大台”を突破して打者を仕留めた。
「パーソル パ・リーグTV」が、今季の田中の極上のストレートを動画で公開すると、「美しいまっすぐだ……」「ほぼストレートのみでシーズン抑えきったのマジでしびれた」「指にかかった時のストレートすごいなぁ! 回転軸が美しい!」と、ロマン溢れる球筋に羨望の声が上がった。さらには、期待されながらも怪我などで思うような投球が出来なかった過去を知るファンから「辛そうな正義を沢山見てきたから良い環境に巡り会えたようで嬉しいわ」と、今季の飛躍を喜ぶコメントもあった。