中日細川は“過小評価”? 外野手最多24HRも逃した栄誉…苦しんだ「-18.3」
中日・細川は自己最多24本塁打も外野手部門でベストナイン投票5位
中日の細川成也外野手は今季、キャリアハイとなる140試合に出場し、打率.253、24本塁打、78打点の好成績を収めた。しかし、ベストナイン投票ではセ・リーグ外野手部門5位に終わった。孤軍奮闘の大砲は過小評価されているのか。データをもとに見ていく。
現役ドラフトで移籍した細川は、DeNA時代は6年間で6本塁打だったが、中日で覚醒。球団日本人のシーズン20発は、和田一浩外野手、森野将彦内野手(ともに現中日1軍打撃コーチ)が2010年に記録して以来、実に13年ぶりとなった。
また、24本塁打は今季の外野手でも1位。にもかかわらず、ベストナイン投票では近本光司(阪神)、西川龍馬(広島)、岡林勇希(中日)、ドミンゴ・サンタナ(ヤクルト)に次いで74票で5位に終わった。
セイバーメトリクスの観点から野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、勝利への貢献度を表す指標「WAR(Wins Above Replacement)」は近本が7.2でセ・リーグ外野手部門1位。続いて岡林が3.2、秋山翔吾外野手(広島)が3.0、細川は4位となる2.6だった。
詳細を見ると、オフェンシブWARは25.4で近本に続く外野手2位だったものの、守備指標の貢献度を示すディフェンシブWARが-18.3と響いた。貧打に苦しんだ中日で孤軍奮闘した右の大砲。来季は初の栄冠にも期待したい。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。