1軍打率.091でも…2軍でぶっちぎりの「87.5」 打率トップ、楽天21歳に覚醒の予感
楽天の4年目・黒川は2軍で打率.307で首位打者に輝いた
楽天の21歳・黒川史陽内野手は今季、1軍では9試合の出場に終わったものの、2軍打率.307で首位打者に輝いた。智弁和歌山高からドラフト2位で入団した21歳。好成績の根拠は指標でも表れていた。
黒川は4年目の今季、1軍では9試合で打率.091(22打数2安打)、1本塁打、2打点。2021年に34試合に出場したが、以降は17試合、9試合と出場数は減っている。しかし、2軍では打率.307、5本塁打、55打点。首位打者に輝いた。
黒川の特徴は空振りが少ないこと。セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、三振率10.4%はリーグ3位で四球率9.4%は同5位。四球と三振の比であるBB/Kは0.90で同1位だ。
細かく見ていくと、スイングした際のコンタクト率は87.5%でリーグ1位。にもかかわらず、ボール球のスイング率「O-Swing%」は28.7%で同7位と少ない。さらに言うと、スイングしたボール球のコンタクト率も77.5%で同1位だ。ボール球に手を出すことは少ないが、手を出したら当てる確率は高いということになる。
“朗希世代”の21歳。同期入団の内野手ではオリックス・紅林弘太郎がベストナインに、ヤクルト・長岡秀樹が2022年のゴールデングラブ賞に輝いている。大卒1年目の同学年も入団してくる来季、1軍で自慢の選球眼を披露したい。
(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。