1軍未出場でも「すげーなと思った」 21歳に驚いた新天地…刺激的だった森友哉の1年
オリックス・森友哉「ワカ(若月)がいなければ…とすごく感じる1年」
来季こそ、激しい競争を勝ち抜いてみせる。オリックスの森友哉捕手が2日、大阪・舞洲の球団施設で契約更改交渉に臨み、1億9000万円増の年俸4億円でサインした(金額は推定)。昨オフに西武から国内FA権を行使して、オリックスに入団。加入1年目の今季は110試合に出場して、打率.294、18本塁打、64打点の成績を残して、リーグ3連覇に貢献した。
移籍1年目からパ・リーグ捕手部門のベストナインに輝いたが、シーズン途中からは外野も守るようになり、ゴールデングラブ賞は若月健矢捕手に譲る形となった。新天地でマスクを被る日々に「投手のこともあんまりわからない中で受けさせてもらって、ワカ(若月)にも助けられた部分がある。ワカがいなければ……とすごく感じる1年ではありました」と深くうなずいた。
地元・大阪での活躍を誓ったFA戦士は中嶋監督からの言葉を忘れない。「常々、背負いすぎんなと言って頂いていた。気楽にという感じになりました」。温かく励ましてくれる指揮官に、感謝でいっぱいだった。
衝撃を受けた投手は山下舜平大投手だと答えると「(春季)キャンプで捕った時から『すげーな』と思った。(当時は)まだ1軍登板もないと言っていました。あの体つきで、あの球が投げられる。印象に残ったのはペータですね」と、今季の開幕戦でバッテリーを組んだ剛腕を褒めた。
ただ、悔いも残る。「やっぱり、難しかったですね。組んでいかないとわからない。数をこなさないとわからないこともあるので。(移籍2年目は)ある程度、特徴も性格も把握した中での年になるので、頑張りたいなと思います」。狙う4連覇へ、着実に歩を進める。
西川龍馬への助言は「本当にないです(笑)」
今オフには広島から西川龍馬外野手もFA移籍でオリックスへ。1学年上の先輩にアドバイスを求められると「本当にないです(笑)」と解答を控えた。
「自分自身も今年が(オリックス)1年目で、みんながやりやすい雰囲気を作ってくれた。歓迎するというか、やりやすい雰囲気を作っていけたらと思います。(西川は)勝手に馴染めてくると思う。早く馴染んで、自分の味を出す。それが大事かなと思います」
同僚たちからは「まだ猫をかぶっている」と評された移籍1年目だったが「だいぶ馴染めてきたので、(春季)キャンプからグイグイ行きたいなと思います」と表情を緩めた。来年1月に沖縄・宮古島で行う予定の自主トレには野口智哉内野手を連れていく。
その理由を尋ねられると「可愛いからです(笑)。まだ若いですし、身体能力も高い選手なので、レギュラーを掴み取れるようにという意味も込めて一緒に行こうかなと。(自分は)根本的に体を強化したい。怪我をしない体を作るのと、1年を通して、良い状態で臨める体力作りや、ケアの方法を学びたい」。見据える“2年目”が、楽しみで仕方ない。
(真柴健 / Ken Mashiba)