72歳で1.8億円支給の超変則より“異例” 大谷翔平の「20年がかり契約」に世界が衝撃

ドジャース入団が決まった大谷翔平【写真:小谷真弥】
ドジャース入団が決まった大谷翔平【写真:小谷真弥】

大谷への後払いは、72歳まで支払いのボニーヤの例より「極端なバージョンだ」

 大谷翔平投手がドジャースと結んだ10年総額7億ドル(約1019億円)の契約は、その金額だけではなく、約97%にあたる6億8000万ドル(約990億円)が後払いという異例の形となったことも話題になっている。米放送局「FOXスポーツ」の豪州向けサイトは「類を見ない構造」と指摘し、「悪名高き契約」とも称されるボビー・ボニーヤ氏の契約形態よりも“異例”としている。

 記事は「スポーツの歴史上でも並外れた契約の1つが、さらにクレイジーさを増した」として今回の“後払い”について言及。大谷への支払いは来季からの10年間は実質年俸200万ドル(約2億9000万円)で、契約が満了した2034年から10年間で残りを支払う。そのため、支払いが終了するのは大谷が49歳になる2043年となると伝える。

 この支払方法を記事は「類を見ない構造」とし、ボニーヤ氏の例より「さらに極端なバージョンだ」と主張する。ボニーヤ氏は、メッツとの契約が残っている1999年限りで解雇された。メッツは残りの契約である590万ドル(約8億6000万円)を支払う必要があったが、2011年から2035年までの分割払いにしたことで、利息を含めて2980万ドル(約43億円)に膨れ上がり、支払いが終わる2035年まで年120万ドル(約1億7500万円)が支払われることになった。その時、ボニーヤ氏は72歳になっている。

 後払いがある契約は稀というわけではない。ただ、今回の契約の極端さ、しかも資金が潤沢でほとんどのMLB球団より何百万ドルも多く支払っているドジャースにとってどのようなメリットがあるかということに、米国は衝撃を受けているという。大谷の年俸はチームの年俸総額に占める額では、200万ドルではなく4600万ドル(約67億円)として計算されるが、それでも年に2400万ドル(約35億円)程度の減額となり、ドジャースは節約できる上に優勝を狙える圧倒的なチーム構築に向けて、他の選手に資金を回すことができると述べている。

(Full-Count編集部)

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