西武GM、山川から「謝罪があった」 退団が正式決定…10年間に感謝「彼が選んだ道」

取材に応じた西武・渡辺久信GM【写真:湯浅大】
取材に応じた西武・渡辺久信GM【写真:湯浅大】

過去の西武からソフトバンクへのFA移籍は工藤公康、石毛宏典ら4人

 山川穂高内野手が国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクへ移籍したことに言及した。

「今回、不祥事があったわけですが、それまではライオンズのために一緒に頑張ってきて、すごく戦力になってくれたことは事実。私からは感謝の気持ちを述べました。山川からは迷惑かけてすみませんでしたと謝罪があった。『10年間ライオンズにお世話になって、育ててくれてありがとうございました』とありました」

 11月14日にFA権の行使を表明して以降、山川本人から西武側への連絡はなかったが、渡辺GMは約1か月後の今月17日に山川から電話があったことを明かしていた。

 山川は5月に強制性交等の疑いで書類送検されたことが報じられ、8月に不起訴処分となったが、9月4日に球団から無期限の公式試合出場停止処分を科された。今季はわずか17試合の出場に終わったが、故障者特例が適用され同権利を取得。処分の対象外となった10月のフェニックス・リーグで実戦復帰を果たし、FA権を行使していた。

 西武の飯田光男球団本部長は以前に出場停止処分について「処分の解除はなっていない。そこは切り離している」と説明。一方で、他球団に移籍した場合は「行った球団で処分を引き継ぐということはない。ウチでやっている処分なので」と述べていたが、この日の山川の入団会見で解除されることも公表され、渡辺GMも「解除です、これで」と明言した。

 山川は西武での10年間で通算218本塁打、575打点をマーク。本塁打王、ベストナインをともに3度、打点王も1度獲得していた。西武からソフトバンク(ダイエー時代を含む)にFA移籍したのは1995年シーズンオフの工藤公康、石毛宏典、2011年の細川亨、2012年の帆足和幸がおり、山川で5人目となる。渡辺GMは「ホークスに行ったら敵になるけど、彼が選んだ道。意思を尊重してホークスで頑張ってほしい」とエールを送り、「また一から出直しだな」と伝えたことも明かした。

 また、渡辺GMはソフトバンクに人的補償を求めるか、金銭のみにするのかについては「リスト見てからです。どうなるかは。リストがこないことには始まらないし、それがいつになるかわからない」と話すに留めた。

(湯浅大 / Dai Yuasa)

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