吉田正尚の胸に残る「青い空を見ろ」 苦しいときも笑顔に…中嶋監督の惜別の言葉
オリックス中嶋監督の“助言”に「空を見ながら、その言葉が浮かびます」
レッドソックスの吉田正尚外野手が、メジャー1年目の今季、140試合に出場してア・リーグ5位の打率.289、15本塁打、72打点、8盗塁の成績を残した。シーズン序盤に苦しんだ際は恩師の中嶋聡監督の言葉を胸にプレーしたという。
吉田はオリックスを離れる直前、中嶋監督から「青い空を見ろよ」とアドバイスを受けたことを明かす。「結構、あのフレーズは頭に残っていますね。空を見ながら、その言葉が浮かびます」と微笑んだ。
シーズン序盤、メジャーへの対応に苦しんだ時期にこの言葉を思い返したという。「これだけ広いんだから、小さくなりすぎずにじゃないですけど、苦しくなる時でも上を見上げろというかね。上を向いてやっていこうと」と前向きに奮闘できた理由を説明した。
リーグ3連覇を遂げた仲間たちの健闘も称えた。昨オフに西武から国内FA権を行使してオリックス入りした森友哉捕手とは“入れ違い”。「一緒にプレーしてみたかった」と表情を緩めた。
首位打者に輝いた頓宮裕真捕手にも言及。夏場には「首位打者はないと思うんですけど(笑)」と白い歯を見せていたが、タイトルを獲得。渡米後も「連絡も……1番する方かな?」と頓宮との“距離感”を説明した。
「(タイトルを)獲れたとしても獲れなかったとしても、1年間(1軍で)やるというのは凄く大事な意味になる。今までやってきたことを信じて。打率を気にしてバットが出ないとか、当てにいったとかは僕は良くないと思う」。オリックス時代の2020年、2021年に首位打者を獲得した“安打製造機”は後輩を思いやった。