オリJr.注目、W女子投手は「度胸ある」 常に自然体…元プロ監督も驚く“飄々ぶり”
オリックスJr.率いる小川博文監督「野球をずっと続けてくれたらありがたい」
輝く笑顔が年の瀬に咲き誇る。26日に開幕する「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2023」でオリックスジュニアを率いる小川博文監督は、2007年の第3回大会以来16年ぶりの優勝を目指す。小学5、6年生がプロ野球選手と同じユニホームを着てプレーできる夢の舞台。注目は2人の女子選手だという。
背番号「1」をつける小坂蘭投手(鳴尾東ビクターズ)は、右の変則サイドハンド。オリックスや横浜で計16年プレーし、通算1720試合で1406本のヒットを放った経験豊富な小川監督も、「度胸もありますし、いつも飄々と投げてくれてますよ。自信を持ってやってくれています」と太鼓判を押す。
背番号「11」の左腕・井上菜結投手(島本ヤンキース)と共に女子選手2人がマウンドに上がる。小川監督も「すごく冷静で、こっちがビックリしちゃいますよ(笑)」と目を細めるほど、自然体の投球を貫いている。
男子選手で注目を集めるのは背番号「8」の宮本一希外野手(新家スターズ)だ。指揮官は「足も速くて、大舞台を経験しているんですよね。彼が1番、場慣れしているので、やってくれるんじゃないかなと思っていいます」と期待する。俊足巧打が持ち味の選手で「1番を打ってもらいたい。足もめちゃくちゃ速いので」とトップバッターでの起用を示唆する。
「1番打者が出塁して盗塁を決めると、いきなり(走者)二塁のチャンスなので勢いがつく。彼が塁上を支配するじゃないですけど、先手必勝の気持ちでリズムを持ってきてほしいなと思っていますね」
コミュニケーションは円滑に「言う時は言わせてもらいます」
16選手を選考する際のポイントを尋ねると「選考段階で選手の性格などは、はっきり言ってわからないですね……」と苦笑い。「チーム合流初日が大切だなと思っていますね。最初に集まってもらった時に、なるべくコミュニケーションを取ろうとしています。何も遠慮しなくていいよ、自分の本性を全部出してくださいね、と言っていますね」と指揮官は微笑んだ。
それでも緊張で体がガチガチになる選手も多いようで「最初はみんな身構えちゃうんですよね。『どんな監督なんだろう?』って感じですね。僕も優しいだけじゃダメなんで。言う時は言わせてもらうよと、選手には言っていますね」と、円滑なコミュニケーションを図る
「付き合いはこの3か月だけじゃないんですよね。将来、野球を続けてくれて、選手たちが挨拶に来てくれるのがうれしいんです。そういうのが僕らの楽しみにもなりますよね。野球をずっと続けてくれたらありがたいですよね」
1つの大会だけでは終わらない「絆」が、そこにはある。
(真柴健 / Ken Mashiba)
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